レトロウィルス・宿主免疫系相互作用における副刺激分子
Project/Area Number |
08269215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊谷 仁 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | レトロウイルス / マウス白血病ウイルス / CD40 / 後天的免疫不全症 / AIDS |
Research Abstract |
HIVやマウス白血病ウイルス(MuLV)の欠損株LP-BM5等のレトロウイルスは、宿主の免疫担当細胞を介して宿主に侵入し、免疫系を不活化することにより感染を成立させている。このレトロウイルスと宿主免疫系の相互作用を解明することは、レトロウイルスの感染阻止法の開発や、後天的免疫不全症の病態の理解をする上で非常に重要である。本研究では、AIDSのマウスモデルであるMAIDSの発症、MuLV(LP-BM5)の感染成立において、副刺激分子の一つのCD40がどのような役割を果たしているのかを解析した。まず、CD40欠損マウスを、MAIDS高発症のC57BL/6マウスに戻し交配し、遺伝的背景がC57BL/6のCD40欠損マウスを作製した。これらCD40欠損マウス及びその野生型リッターメイトにLP-BM5を接種したところ、野生型マウスにおいてはC57BL/6マウスで見られるのと同じく著明な脾臓・リンパ節の肥大が認められた。しかし、CD40欠損マウスにおいては、この様な脾臓やリンパ節の肥大は認められなかった。また、LP-BM5感染マウスのリンパ球のマイトジェンに対する反応を解析したところ、野生型マウス由来のリンパ球はT及びB細胞マイトジェンいずれにも低反応であったが、CD40欠損マウスのリンパ球はこれらマイトジェンに正常の反応を示した。以上の解析から、MuLVのLP-BM5株の感染によるMAIDSの発症にはCD40-CD40リガンド相互作用が必須であることが明かになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)