抗p17抗体および抗p17抗体標識リポソームによるHIVの増殖制御
Project/Area Number |
08269216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上田 重晴 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (90068453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 明生 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (20283799)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ヒト免疫不全ウイルス / p17蛋白 / マトリックス蛋白 / 単クローン抗体 / エピトープ / 交差免疫反応 / V3ループ / 増殖抑制 |
Research Abstract |
昨年度の研究に引き続き、我々が作成したp17に対する単クローン抗体の解析を行い、以下の項目を明らかに出来た。 1)昨年度に、HIV-1のGagであるp17のアミノ酸番号30〜52番目のペプチド(p30-50)を認識する単クローン抗体がHIV-1 Env V3ループと交差反応性を示すことを明らかにしていたが、この交差反応性はp30-50のアミノ酸配列をC末端から読んだ場合に、44、45、48、49番目のアミノ酸(GPNVAF)がEnv V3ループのGPGRAFのうちの4アミノ酸と一致することによって生じた結果であることが示唆された。 2)1)の結果を踏まえて、V3ループに対する単クローン抗体を15種作成した結果、その1/3がP30-50に高い交差反応性を示した。なお、交差反応性の高い抗体は抗P30-50単クローン抗体と同様、HIV-1の増殖抑制効果を示した。 3)これらの単クローン抗体のうちから抗原ペプチドとの結合常数の大きい抗体を選択し、その存在下にHIV-1を培養し、HIV-1感染細胞内のウイルス蛋白の合成を解析した結果、Gagのプロセッシングが阻害されていることが明らかになった。正常なGag蛋白の合成が阻害された結果、培養液中に放出されるHIV-1の量的(感染価)低下を来したものと考えられる。 今後は3)の現象をさらに詳細に解析し、抗p17単クローン抗体の治療剤としての可能性を検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)