糖鎖認識ヒトIgM抗体を用いたHIV感染細胞の破壊
Project/Area Number |
08269220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
岡田 則子 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (20160682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 名月 名古屋市立大学, 医学部, 技官 (60260791)
岡田 秀親 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (30160683)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | HIV-1 / 感染細胞 / IgM抗体 / 補体反応 / 細胞傷害 / 糖鎖抗原 |
Research Abstract |
1 健常人の中に補体反応を介してHIV感染細胞を溶解できる血清があることを見いだした。その血清中因子を解析した結果、Gg4糖鎖に対するIgM自然抗体であることが判明した。Gg4は未感染細胞膜上には存在しないがHIV感染により新たに出現する糖鎖抗原であることが確認された。HIV感染細胞では補体制御膜因子H HRF20 (CD59)の発現低下が認められ補体反応による細胞傷害が増強される。 2 健常人および血友病患者、HIV感染者、HIV感染血友病患者などの血清を用いて、HIV感染細胞に対する細胞傷害性を検討した。その結果、10年以上の長期生存血友病HIV感染者では31例中30例(97%)が細胞傷害活性が陽性であった。性交渉HIV感染者においては10例中2例(20%)であった。また、血友病患者では43例中7例(16%)であり、健常者では43例中2例(5%)のみが陽性であった。これらの細胞傷害性血清は細胞傷害活性の強度に相関してIgM抗体が検出された。 3 これらの血清の一部について、Gg4, GM2およびGM3などの糖鎖抗原Liposomeを用いて吸収実験を行った結果、Gg4のみならずGM2に対するIgM抗体も細胞傷害活性に関与していることが判明した。抗GM2モノクローナル抗体を用いてFACS解析した結果、HIV感染細胞では非感染細胞に比べてGM2の発現増強が起こることが確かめられた。 4 Gg4およびGM2抗体陽性健常人抹消血リンパ球よりBリンパ球を分離して、抗Gg4およびGM2ヒト型モノクローナルIgM抗体産生ハイブリドーマの作成を検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)