Project/Area Number |
08269228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | 国立予防衛生研究所 |
Principal Investigator |
横田 恭子 国立予防衛生研究所, 免疫部・感染免疫室, 室長 (20182701)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | HIV-LTR / 抗原特異的T細胞活性化 / DNA結合蛋白 / プロモーター活性 / ウイルス増殖 |
Research Abstract |
末梢血由来の単球をIL-4とGM-CSFの存在下に分化誘導した樹状細胞(DC)は抗原特異的にT細胞を活性化すると同時にウイルスを伝播し、T細胞による大量のウイルス産生を誘導する。抗原により初期に活性化されたIL-2を産生するのはCD45RO陽性の記憶T細胞であるが、培養中にCD45RA陽性ナイーブT細胞も活性化され、ウイルス産生は両T細胞亜集団において同程度に誘導される。この様な抗原特異的T細胞活性化においてウイルス産生を制御するシグナルについて解析するためウイルスのLTRに欠失を導入し、それらのプロモーター活性およびウイルス増殖への影響について検討した。LTRに2箇所存在するNF-kBあるいは3箇所存在するSP-1部位が欠失したLTRにそれぞれルシフェラーゼ遺伝子を導入し、CEM細胞株におけるプロモーター活性を測定したところ、これらの欠失によりtat存在下でのプロモーター活性はwild typeの20-30%程度に低下した。更に両方とも欠失したLTRはtat存在下でも非存在下と同様極く低いプロモーター活性しか示さなかった。これらのLTRを有する組み替えウイルスクローンは初期感染性においてほぼ同一であるのにもかかわらず、CEM細胞株ではどれも増殖しなかった。一方DCにより抗原特異的に活性化されるCD45RO陽性T細胞では、SP-1欠失ウイルスはwild typeと比較して増殖は遅延したが、2週間後のウイルス産生量はほぼ同レベルであった。NF-kB欠失ウイルスの増殖はドナーによってより顕著に低下する例と、wild typeと全く変わらない例とあり、生体内でのT細胞の活性化の状況によってウイルス増殖におけるNF-kBの依存性に個体差が生じている可能性が示唆された。実際にLTRに結合する蛋白がCEMのそれとどのような相違があるのか更に解析する必要がある。
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