Project/Area Number |
08270223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
畠 義郎 大阪大学, 医学部, 助手 (40212146)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 一次視覚野 / 眼球優位性コラム / 視覚遮断 / 神経栄養因子 / 逆行性伝達物質 / 生後発達 / ネコ |
Research Abstract |
大脳皮質一次視覚野では類似した生理学的性質を持つニューロンが機能円柱(コラム)と呼ばれる構造を造っている。眼球優位性コラムの研究により、視覚系の神経活動そのものがコラム形成や可塑性に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。最近、神経栄養因子がシナプスにおける逆行性メッセンジャーの候補として注目されており、また、発達期の一次視覚野において、BDNFやNT-4/5といった神経栄養因子に対する受容体が存在することが報告されている。そこで発達期の一次視覚野をモデルとして、片眼遮蔽による眼球優位性コラムの可塑的変化におけるBDNFの関与を検討した。生後4週の仔ネコの大脳皮質視覚野に、浸透圧ポンプを用いてBDNFを持続的に投与した。この動物の片眼に放射性同位元素で標識したアミノ酸、[3H]-Prolineを注入した。その後、視覚野を含む皮質領域を伸展標本にし、それぞれの眼からの入力線維の分布、すなわち眼球優位性コラムを通常のオートラジオグラフィ法を用いて可視化した。BDNFを投与しつつ片眼視覚遮断を行うと、非遮蔽眼をラベルした動物において、BDNFが作用していなかった領域では、すでに報告されているように非遮閉眼のコラムが拡大していた。それに対して、BDNF注入部位の近傍では、皮質IV層は一様にラベルされ、コラム構造は観察されなかった。遮蔽眼をラベルした動物でも、BDNF注入部位の近傍では、非遮蔽眼をラベルした動物と同様に、皮質IV層は一様にラベルされコラム構造は観察されなかった。実験に用いた動物では実験開始の時点ですでに眼球優位性コラムが形成されていたと考えられることから、外部からのBDNF投与が眼球優位性コラムの維持を阻害し、視床からの入力線維のdesegregationを引き起こしたと考えられる。このdesegregationは非遮蔽眼でも遮蔽眼でも同様に観察されたことから、視覚環境操作はこの結果に影響していないと考えられる。そこで、視覚遮断を行わずにBDNFの効果を検討した。その結果、予想通り視覚遮断を行わなかった動物においてもコラムのdesegregationが観察された。この結果は、視床からの軸索終末がBDNFに反応して可塑的に変化する可能性、またBDNF存在下では視覚遮断による可塑的変化がもはや生じないことを示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)