マウス神経初期発生におけるnoggin,Shhのシグナル伝達の解明
Project/Area Number |
08271219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
日比 正彦 大阪大学, 医学部, 助手 (40273627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 俊夫 大阪大学, 医学部, 教授 (40136718)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | Spemann organizer / 神経誘導 / 中胚葉背側化 / noggin / chordin / signal transduction |
Research Abstract |
アフリカツメガエルの受精卵を用いた研究から、神経初期発生においては胚背側部に形成されるSpemannオ-ガナイザーが重要な役割を果たしていることが知られている。中でも、この領域から産生されるnoggin,chordin,follistatin,cerberus等の分泌蛋白が中胚葉組織を背側化するとともに、外胚葉組織を神経外胚葉に誘導することが知られている。マウスでの神経発生のメカニズムを解析するため、マウスのnoggin,chordinのcDNAを単離した。マウスnoggin,chordinともアフリカツメガエルの分子と高い相同性を有していた。nogginはマウス胎生7日から発現が認められ、発生が進むとともにmRNAの量が増加し、生後も小脳・嗅球・大脳皮質・海馬といった中枢神経の各部に発現していたレチノイン酸刺激および細胞凝集により神経へ分化するP19EC細胞において、nogginmRNAはレチノイン酸刺激で早期に誘導することを見い出した。一方chordinは、胎生7日に強く発現した後、減衰し成体においては小脳・海馬に弱く発現していた。さらに、nogginの結合蛋白を解析するため、マウスnogginとアルカリフォスファターゼ(ALP)との融合蛋白を作製し、脳内におけるnoggin結合蛋白の局在を検索したところ、小脳のプルキニエ細胞層・海馬のCA1領域にその存在を見い出した。また、yeast two-hybrid systemを用いてnogginと結合する蛋白を検索し、16個のcDNAを単離した。マウスnoggin mRNAをin vitroで合成しzebrafish受精卵に注入したところ背側部が拡大した表現型をとることを見い出した。このことから、脊椎動物で保存された背側化・神経誘導のメカニズムが存在することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)