コリン作動性神経分化に伴う遺伝子発現制御機構の解明
Project/Area Number |
08271244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
三澤 日出巳 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経学研究部門, 主任研究員 (80219617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 純子 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経学研究部門, 主任研究員 (20280779)
高橋 良輔 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経学研究部門, 主任研究員 (90216771)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アセチルコリン / コリンアセチル転移酵素 / アセチルコリントランスポーター / コリン作動性ニューロン / cDNA / 神経損傷 / シナプス小胞 |
Research Abstract |
コリン作動性神経の伝達物質アセチルコリンはコリンアセチル転移酵素(choline acetyltransferase;ChAT)により合成され、シナプス小胞アセチルコリントランスポーター(vesicular acetylcholine transporter;VAChT)によりシナプス小胞に輸送される。驚くべきことに、最近クローニングされたVAChT cDNAはChAT遺伝子の第一イントロンに全長がコードされていた。この二つのタンパク質の発現がどのように制御されているかを解析するため以下の実験を行った。 1、ChATとVAChTのラット脳内分布 ChATおよびVAChTの陽性細胞の分布は、解析した殆どの部位で完全に一致した。抗体による染色性の相違点としては、ChAT抗体は細胞体と軸索を強く染色するのに対して、VAcT抗体は細胞体の染色性は弱く、むしろ終末様構造を強く染めうることがあげられる。従来、コリン作動性ニューロンの終末部を特異的に認識する抗体は知られておらず、我々の作製したVAcTに対する抗体は注目に値する。 2、運動ニューロンの軸索切断後の発現変動 ChATとVAChTの発現の変動をin-vivoで解析するため、片側の舌下神経の軸索を切断し、その後の舌下神経核での二つのタンパク質の発現を解析した。切断側でのChATとVAChTのmRNAの発現は切断後一週間でほぼ完全に消失し、その後次第に回復した。一方、タンパク質の発現は、ChATの発現は切断後一週間でほぼ完全に消失するが、VAChTの発現は全く変化せず、むしろ切断側に強い免疫反応が認められた。現在、なぜChATとVAChTで軸索切断に対する反応性が異なるのか、その機序について解析を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)