Project/Area Number |
08277212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水野 猛 名古屋大学, 農学部, 教授 (10174038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上口 智治 名古屋大学, 農学部, 助手 (20232738)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 大腸菌 / 染色体複製 / 細胞分裂 / コールドショック / 増殖定常期 |
Research Abstract |
細胞の増殖定常(静止)期における細胞複製・染色体複製の動態変化と制御は、積極的・能動的過程であるとの認識が高まりつつある。従って、細胞増殖定常期における細胞複製の動的挙動とその制御機構は、染色体複製の分子論的全体像を理解するための必須の知識基盤になると考えられる。本年度は特に、新規な因子SiAの分子機能に関して重点をおいた(sirAの変異株は富栄養培地・高温感受性を示し、細胞の極度の伸長、核の分布異常・無核の形成など、本研究課題との関連で興味深い性質を示す)。もう一つは、細胞複製能低下条件下(低温での増殖)での染色体動態に関与すると思われる大腸菌の新規コールドショックタンパク質(特にCspG)の分子機能に関しても焦点をあてた。これらの、それぞれに特徴をもった因子の分子機能に関して、染色体動態との有機的関連に焦点を絞った解析を行った。 (1)新規因子SirAの機能解析:SirAは最近のデータベースによれば枯草菌を含め機能未知のタンパク質として普遍的に多くの細菌に見出されるので、重要な機能を担っていることが期待される。SirAの欠失変異株は細胞複製との関連で興味深い性質を示した(富栄養感受性、高温感受性、細胞の極度な伸長、無核の放出など)。これらの性質に関して、染色体の分配、細胞の分裂などの側面から、核染色形態観察を含めた詳細な検討を加えた。 (2)新規コールドショックタンパク失GspGの機能解析:CspCやCspEといったCspAファミリーの一員が無核(mukB)変異を多コピーで相補することが最近報告されたが、このCspAファミリーの新規なメンバーが見つかった(CspG)。このcspG遺伝子は細胞複製が停滞したときの染色体構造の応答的再構築に関与している可能性がある。このような、染色体複製の観点から見てCspAファミリータンパク質は興味深いと考えられるが、独自の材料であるCspGに関して上記(研究目的)の観点からの分子機能解析を行った。
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