核内GTPase活性化蛋白の機能制御に関与する細胞内蛋白質限定分解機構の解析
Project/Area Number |
08278214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
服部 雅一 京都大学, 医学研究科, 助手 (40211479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊 長博 京都大学, 医学研究科, 教授 (40137716)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Spa‐1 / RaplGAP / PEST / プロセッシング / ATP依存性プロテアーゼ |
Research Abstract |
正常の静止期リンパ球が細胞増殖周期へ進入するのに従って新たに転写誘導される遺伝子Spa‐1は、N末端にSH3結合ドメイン、中央部にヒトRap1GAP相同領域、C末端にREST配列とロイシンジッパー(LZ)配列を含むコイルドコイル構造を有する全長1,038個のアミノ酸残基より成る細胞失内蛋白質(p130)をコードする。p130は、末梢の成熟静止期リンパ球に強発現されるが、マイトゲン刺激により増殖サイクルに進入するに伴いその発現は減弱消失する。また、末梢成熟B細胞に比し骨髄中未成熟B細胞ではp130の発現は弱く、同プレB細胞ではさらに弱いことから,これら正常のリンパ球集団におけるp130の発現量は、静止期リンパ球の割合を反映すると示唆された。抗IgM抗体でB細胞株を架橋刷ると、細胞は一旦G1/G0期でサイクルを停止し、その後細胞死に至るが、アレストに伴ってp130は明らかに発現増強する。また、NIH3T3細胞では通常p130の発現は殆ど検出できないが、血清飢餓によりG0期に入るに従い発現増強され,血清再添加により増殖期へ戻ると再びその発現が限弱消失する。他方、p130発現量は増殖サイクルの各相では著名な変動を示さない。これらの結果、p130は個々の細胞の増殖サイクルへの進入と離脱に呼応して明確な発現制御を受ける分子であること、およびこの発現制御は抗原刺激により同時に誘導されるプロテアーゼ系によって速やかにp130が特異的プロセッシングを受けるためであることが強く示唆された。そこで活性化リンパ球細胞溶解液を用いたin vitroプロセッシングアッセイにより、このプロテアーゼ系の性状を調べたところ、Mg^<2+>およびATP依存性にその活性が示されることが明かとなった。また、抗体ならびに各種カラムによる部分精製からこのp130の特異的プロセッシングに関与する酵素は、プロテオソーム系とは異なる新たなATP依存性プロテアーゼであることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)