プロリン特異性ペプチダーゼの構造とプロリン特異性発現機構の解明
Project/Area Number |
08278226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
芳本 忠 長崎大学, 薬学部, 教授 (60088870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椛島 力 長崎大学, 薬学部, 助手 (20274673)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 結晶解析、 / 結晶、 / プロリルアミノペプチダーゼ / ペプチダーゼ / プロリン / 合成基質 / 基質特異性 |
Research Abstract |
プロリン特異性酵素のプロリンへの選択的基質特異性発現とオリゴペプチダーゼの機構を、合成基質を使った解析および結晶解析の両面から解明することを計画した。合成基質による研究は、プロリンの5員環に相当する構造を持つ合成基質や阻害剤を作り酵素化学的に研究する。一方、酵素のX線結晶解析を行いプロリン特異性酵素の立体構造を初めて明らかにすることにある。このことにより、変性タンパク質には作用できず、低分子のオリゴペプチドにのみ作用するオリゴペプチダーゼの機構や、このユニークなプロリンへの特異性の機構が明らかになり、細胞内でのペプチドやタンパク質の代謝の生理学的研究や酵素の応用に大きく貢献できると思われる。 本年は、(1)プロリンイミノペプチダーゼの結晶化とX線結晶解析を開始した。沈殿剤として20%PEG6000を用い蒸気拡散法で約0.7X0.3X0.3mm^3の正八面体の結晶を得た。結晶学的解析から、空間群はP41212またはP43212格子常数a=b=65.6,c=169.8Aであり、非対称単位中に酵素が1分子含まれることが明らかとなった。(2)合成基質プロリンへの特異性を調べるため、サルコシンやN-メチルアラニンなどプロリン骨格の一部を持つ化合物についてβ-ナフチルアミド基質を合成し、プロリンへの認識部位を検討した。その結果、プロリンの5員環の各辺を認識し、基質特異性が発現していることを明らかにした。(3)更に研究は広めるため、ヒト脳由来のプロリルエンドペプチダーゼをクローニングし、塩基配列を決定した。この遺伝子を大腸菌で発現させ、菌体から酵素を単一に精製した。この酵素を現在結晶化中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)