プロテアソームの抗原提示に於ける役割の系統発生学的解析
Project/Area Number |
08278230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
野中 勝 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (40115259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 實 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (10080003)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | プロテアソーム / LMP7 / MHC / 進化 |
Research Abstract |
アフリカツメガエルの卵巣、血球細胞より20Sプロテアソームを、ゲル濾過、イオン交換カラムにより部分精製し、MCA基質を用いて切断特異性の比較検討を行った。その結果、どらちのプロテアソームもキモトリプシン様の活性のみが検出されたが、卵巣由来で主にXを含むもののほうが、血球由来で主にLMP7を含むものより数倍強い活性を示した。今後、この違いがX/LMP7の入れ替えによって生じていることをタンパクレベルで明らかにすると共に、より多種の基質を用いて、特異性の違いの検出を試みたい。また、特定のLMP7とクラスIaの組み合わせが抗原提示に必要である可能性を検討するためのMHC内の組み替え体の作成を目的とした掛け合わせは戻し交配の子孫からDNAを抽出する段階まで進行し、現在タイピングを行っている。組み替え体が発見できれば、約一年後にはそのMHCをホモに持つカエルが得られる予定である。 また、ツメガエルMHCの構造をより詳細に検討する目的で、クラスIa、クラスIIb、補体Bf、C4、HSP70、LMP7遺伝子間の連鎖解析を行い、MHC内で組み換えを起こしたカエルを2匹認めることにより、これらの遺伝子は3群に分けられ、クラスIa、C4が中央に位置する事が判明した。この遺伝子配置は哺乳類のMHCとは著しく異なっており、MHCは脊椎動物の進化の過程で、主要な遺伝子の連鎖は保ったまま大規模な再編を経験したことが示唆された。特にツメガエルの遺伝子配置ではクラスIaと、その上に提示される抗原のプロセシングに働くLMP7の遺伝子が互いに近接して存在することが示唆された。これがMHCの原型に近いものと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)