行為障害への記憶理論からの接近-習熟行為の解放・脱落および解体症状について-
Project/Area Number |
08279230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
田邉 敬貴 愛媛大学, 医学部, 教授 (90171818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 恒彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70237733)
橋川 一雄 大阪大学, 医学部, 助手 (70281128)
河村 満 昭和大学, 医学部, 助教授 (20161375)
西川 隆 大阪大学, 医学部, 助手 (60273629)
中川 賀嗣 大阪大学, 健康体育部, 助手 (40273718)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 行為 / 観念運動失行 / PET / 3D PET / 慣習動作 / 道具使用動作 / パントマイム / ネットワーク |
Research Abstract |
行為遂行に関する脳内機構を記憶理論の観点から明かにするという目的に適した賦活課題のパラダイムの工夫と、その複雑な検査手順に耐えうるPETでの情報収集と処理手段を確立した。 (1)賦活試験パラダイムの考案 10例の観念運動失行例で、慣習動作と道具使用動作に関する種々の課題を実施し、賦活試験パラダイムとしての課題の妥当性を検討した。結果は全例とも共通した傾向が認められた。慣習的動作検査では、口頭命令および模倣で障害を認めた。模倣では口頭命令に比べて成績は改善した。物品使用検査では、パントマイム(PA)は口頭命令においても、視覚呈示においても障害されており、成績に明らかな差は認められなかった。しかし、物品を実際に使用させると、正しい行為をすることができた。にもかかわらず、物品から手を離した直後のPAでは正しく行なうことができず、口頭命令や視覚呈示時のPAに比べて成績に明らかな改善は認められなかった。また、模倣では慣習動作と同様に、口頭命令、視覚呈示、使用直後のPAいずれに比べても成績は改善した。今回の結果から、物品の把握時に入力される物品からの触覚情報は、単に要素的な入力感覚要素として活用されるだけでなく、習得された使用動作を誘発する作用を有すると考えられた。 (2)PETでの情報収集と処理手段の確立 従来の2次元収集(2D PET)の3〜6倍の感度が期待される3次元収集可能なPET装置(3D PET)を導入した。3D-CPUを開発することによって再構成時間を1測定当たり20分に短縮、また、再構成範囲を脳組織の存在領域に限定することでさらに10%程度の時間の短縮を可能とした。賦活部位に関して詳細な解剖学的検討を行うために、GE社製MRI advantageから汎用フォーマットに変換するスプ-ラを介して、PETデータ処理を行うワークステーションに接続するネットワークを構築した。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)