多出力階層系の中間素子共用化と内部表現の整合構造形成:計算論と生理実験による研究
Project/Area Number |
08279233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
安井 湘三 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50132741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 徹生 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (50219101)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 網膜 / 水平細胞 / シナプス / 可塑性 / グルタミン酸 / サイクリックGMP / NO / 2-フォスフォノ-4-アミノ酪酸 |
Research Abstract |
(1)多出力NNにおける隠れ素子の最少化と最大共用化の同時達成を可能にする「集束抑制と発散促進」と呼ぶ構造淘汰アルゴリズムを開発し、並列論理、分類、文字認識、オートエンコーダなどの例題で良好な成績を得た。 (2)ノイズに埋もれたエッジの検出を逆伝播法を用いて3層NNに学習させたところ、隠れ素子および出力素子の受容野は中心周辺拮抗型となった。さらに、これら受容野は高SNRで狭く、低SNRで広くなった。魚類網膜やハエ複眼の2次ニューロンの受容野も明順応(低SNR)か暗順応(低SNR)に依存する同様の性質をもつことが知られている。 (3)移動物体の速度検出を3層時空間NNに逆伝播法で学習させたところ、1次元とした場合、隠れ素子に発現する時空間受容野は縞々状となった。同様の時空間受容野がネコ1次視覚野にも存在することが知られている。このような受容野は、中心周辺拮抗型受容野をもつ介在素子層から適当な位相差発生フィルタを介して集束を受けることにより形成可能であることを示した。 (4)我々は数年前に短波長感受性錐体視細胞〉水平細胞に特徴ある化学シナプスを発見した。本年度は等応答振幅分光入力抵抗の測定により、その証拠固めを行った。また、その性質については過去の結果も踏まえて総合的にまとめると、(a)符号反転コンダクタンス減少型、(b)2-フォスフォノ-4-アミノ酪酸(APB)がアゴニスト、(c)一酸化窒素(NO)で活性化、(d)明順応で活性化、などが列挙される。また、状況証拠からは、cGMPがsecond messenger で、NOS>NO>sGC>cGMPの細胞内分子機構の存在が示唆される。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)