Project/Area Number |
08280203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 雄一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40192471)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 分裂酵母 / Schizosaccharomvces pombe / 減数分裂不能変異 / mei6,mei7 / UV-DDB / XP / リボヌクレオチドレダクダーゼ |
Research Abstract |
我々はこれまでに、分裂酵母の減数分裂不能変異株としてmei6およびmei7変異株を分離し、これらが紫外線感受性であり、また栄養源飢餓条件下でDNA合成が起こりにくいために減数分裂不能となることを明らかにした。mei7遺伝子によってコードされる蛋白質は、紫外線損傷を受けたDNAに結合する蛋白質としてヒトや動物細胞から見出されたUV-DDBの127kDサブユニットとアミノ酸配列上の相同性を持つ。本研究ではまずMei6蛋白質とMei7蛋白質が複合体を作っている可能性について検討した。Mei7にHis/Mycタグ、Mei6にHAタグを付加した株の抽出液を用い、ニッケルキレートカラムによる精製、あるいは免疫沈降により、両蛋白質が挙動を共にするかを調べた。また、Two-hybrid法による相互作用の検定も行った。結果はいずれも否定的で、Mei6とMei7とが複合体を作って働いているのではないと推定された。次に、Mei7がUV-DDBと機能的に相同であるかを調べるために、霊長類のUV-DDBの127kDサブユニットの遺伝子を、単独、あるいはもうひとつのサブユニットであるp48Bの遺伝子とともにmei7変異株に導入して変異を相補するかを調べた。しかし、いずれの場合にも動物細胞の遺伝子による分裂酵母変異体の減数分裂能の回復は見られなかった。また、我々はmei6およびmei7変異体がリボヌクレオチドレダクターゼの小サブユニットをコードするsuc22の高発現により抑圧されることを見出しているが、今回、両変異体がリボヌクレオチドレダクターゼを阻害するヒドロキシ尿素に超感受性であることを見出した。さらに、リボヌクレオチドレダクターゼの大サブユニットが温度感受性となったcdc22変異体に比べ、mei6cdc22あるいはmei7cdc22二重変異体では制限温度の低下が見られた。これらのことはMei6およびMei7とリボヌクレオチドレダクターゼの深い関わりを示唆する。この関わりについて、さらに検討を続けている。
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