マウスRad51およびDmc1遺伝子による組換え修復機構の研究
Project/Area Number |
08280217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 隆 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (70150349)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 相同組換え / Rad51遺伝子 / Dmc1遺伝子 / DNA修復 / 減数分裂 / 遺伝子ターゲッティング / RecA様遺伝子 / 細胞周期 |
Research Abstract |
遺伝子相同組換えは、有糸分裂においては遺伝情報の正確な伝達、また減数分裂においては遺伝的に多様な配偶子を生みだすという生物にとって、重要な機能を担っていると考えられる。 我々は、大腸菌および酵母においてDNA修復、相同組換えに関与するRecAおよびRad51遺伝子のホモローグをヒトおよびマウスからクローニングした。この遺伝子のコードするタンパクは、(1)精原細胞や精原細胞、(2)卵胞上皮および成熟前の卵母細胞、(3)胸腺未分化T化細胞、(4)脾臓胚中心、(5)小腸陰窩、(6)子宮内膜上皮のような細胞分裂の盛んな細胞で発現していることが明らかとなった。さらに、細胞周期での発現を検討した結果、G1後期から転写上昇がみられ、S,G2期でも存在した。また、九大の續らとの共同研究により、マウス相同組換え遺伝子Rad51をターゲットした結果、ホモ(Rad51^<-1->)のノックアウトマウスは初期発生の段階で致死となることが明らかとなった。酵母においてはRAD51遺伝子は増殖に必須でないことから、哺乳動物では、Rad51遺伝子が組換え修復の他に細胞増殖にとって重要な機能を担っていると考えられる。 さらに、我々は相同組換え頻度が高い減数分裂期に特異的に発現するRecA様遺伝子、マウスDmc1遺伝子を単離した。現在、マウスDmc1遺伝子のノックアウトを行っており、germ line chimeraからヘテロマウス、さらにヘテロマウス同士の交配により、ホモマウスを作製中である。このようなマウスにおける、組換えと減数分裂の進行、染色体の異常、遺伝的組換えの有無などを解析し、相同組換え遺伝子の役割を明らかにする予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)