哺乳類細胞のDNA修復とアポトーシスの経路選択機構
Project/Area Number |
08280223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田沼 靖一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩川 大介 東京理科大学, 薬学部, 助手 (90277278)
丸田 英晴 東京理科大学, 薬学部, 助手 (00266917)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | DNA修復 / アポトーシス / DNaseγ / ポリ(ADP-リボシル)化 |
Research Abstract |
アポトーシスは現在のところ、細胞の縮小、クロマチンの核膜周辺への凝縮、核の断片化、微絨毛の消失などの形態学的変化、及び生化学的変化であるDNAの断片化によって定義されている。しかし、アポトーシスの定義の一つともなっているDNAのヌクレオソーム単位での断片化を司るエンドヌクレアーゼの実体は不明のままであった。我々は実行過程の中心的酵素であるDNAの断片化を司るエンドヌクレアーゼに着目して研究を行い、その実体を同定することに成功し、これをDNaseγと命名した。DNaseγは中性領域に至適pHをもつCa^<2+>/Mg^<2+>-要求性でZn^<2+>によって阻害される酵素である。さらにDNA切断様式は3'-OH/5'-P型であり、細胞レベルにおけるアポトーシスのDNA断片化の様式と一致することを見出した。さらに我々はDNaseγの部分アミノ酸配列を決定するため、ラット脾臓よりDNaseγの大量精製を行い、N末端及びいくつかの内部アミノ酸配列を気相アミノ酸シークエンサーを用いて決定した。ホモロジー検索の結果、DNaseγは新規の酵素であった。次にこれらのアミノ酸配列から予想される塩基配列をもとにDNAオリゴヌクレオチドプローブを作製し、λgt11ラット脾臓cDNAライブラリーを用いてスクリーニングを行いDNaseγ遺伝子をコードするクローンを単離することに成功した。また、DNaseγcDNAの解析から、本酵素は前駆体から成熟型への変換が起こることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)