Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 愼一 新潟大学, 工学部, 助教授 (70155076)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
西原 賢 福岡工業大学, 工学部, 教授 (20112287)
安達 謙三 長崎大学, 教育学部, 教授 (70007764)
金丸 忠義 熊本大学, 教育学部, 教授 (30040033)
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Research Abstract |
梶原壤二は抽象Wiener空間上の抽象Wiener測度論を用いて,可分なHilbert空間の領域に対して核関数を定義し,その接続と同時解析接続の関数を論じた。更に,無限次元の有限開位相を備えた局所凸空間の擬凹領域に対するコホモロジー消滅と岡の原理の成立定理を与え,セールの定理が無限次元では妥当しない事を示し,しかも境界が連続な余1次元の領域に関しては岡の原理の成立によって領域の正則性を特徴付けた。コンピュータ言語Fortranによるprogramを行い,かかる∂^^-解析をスーパーコンピュータで数値解析した。 金丸忠義は,核関数を用いて代表領域と最小領域を導入し,等質有界代表領域が最小である為の必要十分条件を与え,吉田守は無限次元空間に於ける正則写像の同時正則拡大を与え,鈴木正昭は複素フラクタル解析を行った。 安達謙三は,強では無い弱擬凸領域に於いて、H^PやL^Pのカテゴリーにて,∂^^-問題の肯定的解答を与えた。真次康夫は,極値関数を与え,梅野高司は,トロイダル群上の任意のd-閉形式のde Rham comology類が一意的な定数係数の形式で代表されることを示し,その応用として,複素トーラスにおけるRiemann関係式に相当する恒等式と不等式が,トロイダル群でも成立することを示した。 西原賢と吉田守は,無限次元の局所凸空間から完備な局所凸空間への弱いタイプの正則性を論じ,斉次多項式の拡大定理を与えた。児玉秋雄は,一般に境界が滑らかでない,一般複素楕円体に対して,彼の局在化原理を応用し,その正則自己同型群による特徴付けを行い,田島愼一は,半導体超格子に一様な電場を加えると,Bloch状態にある伝導電子がStark-Wannier共鳴を起こし局在化する。この現象を特異摂動問題として,準古典解析した。特にLame方程式の場合に,漸近解に含まれるBerry phase(幾何学的位相因子)を具体的に求め,更に,A型の有理型特異点を持つ曲面とD-加群の関係を調べ,曲面の特異点解消を取り,その上に定義されるde Rham系のdirect imageの偏微分方程式系としての代数的構造を解明した。
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