Project/Area Number |
08306020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 篤彦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90011923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 睦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00183179)
小川 博之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30012016)
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
亘 敏広 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50220950)
辻本 元 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60163804)
井上 玲 東邦大学, 医学部, 講師 (10151599)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥11,400,000 (Direct Cost: ¥11,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥5,100,000 (Direct Cost: ¥5,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
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Keywords | 動物 / 腫瘍 / 感染症 / 遺伝性疾患 / 分子機構 / 癌抑制遺伝子 / ネコ免疫不全ウイルス / 血液凝固因子 / レトロウイルス |
Research Abstract |
動物の難治性疾患を腫瘍、感染症、遺伝性疾患に大別し、各疾患における分子機構を解析した。 (1)腫瘍:ネコの急性骨髄性白血病の発症に関与するネコ白血病ウイルス(FeLV)に特徴的なLTRの構造と機能を同定した。ネコの細胞周期制御蛋白であるWAF1,KIP1,MTS1,MTS2をコードする各遺伝子を単離し、それらの塩基配列を決定した。さらに、ネコのリンパ腫症例において、mts1およびmts2遺伝子の欠失を見い出し、その腫瘍化との関連を示唆した。また、ネコのリンパ腫において高頻度に活性化されるmyc遺伝子のネコ染色体上における座位をFISH法によって同定し、染色体異常と遺伝子異常との関連を明確にした。一方、イヌにおいてp53癌抑制遺伝子の異常を検討した結果、各種悪性腫瘍の約半数の症例において欠失や点突然変異によってp53遺伝子が不活化されていることが明らかとなった。さらに、イヌの各種悪性腫瘍においてマイクロサテライトマーカーを検出したところ、正常組織におけるものとの相違が認められ、ゲノム不安定性と腫瘍化との関連が示唆された。 (2)感染症:ネコ免疫不全ウイルス(FIV)感染症において、その免疫抑制機構にリンパ球のアポトーシスが関与することを示し、さらに生体内におけるアポトーシス誘発因子を見い出した。 (3)遺伝性疾患:ウシの出血性疾患において、血液凝固第XIII因子の異常の原因となる点突然変異を見い出し、それを用いた本疾患の遺伝子診断法を確立することができた。また、ウシの遺伝性溶血性疾患と関連するバンド3異常症において、バンド3をコードする遺伝子の塩基配列の変異を明らかにし、その発症に関わる分子機構を明らかにした。
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