Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋作 一大 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00251405)
土居 守 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00242090)
茂山 俊和 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70211951)
野本 憲一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90110676)
岡村 定矩 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20114423)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
矮新星は,典型的には数10日に一回の割合で数等級の爆発を繰り返している星である。矮新星の爆発の原因としては,当研究代表者が1974年に提案した「降着円盤の不安定性モデル」が現在世界的に広く受け入れられいる。しかし観測的には矮新星の爆発の光度曲線にはいろいろのバライティがあり,これらすべてを「円盤不安定性モデル」により統一的に理解しようというのが,本研究の目的である。 平成8年度の研究としては,これまでの研究を総合して降着円盤の不安定性を基礎に置く矮新星爆発の統一モデルを構築するということを行った。矮新星の爆発は降着円盤の熱不安定性とする考え方が広く受け入れられているが,さらにこのモデルを発展されて熱不安定性と潮汐不安定性を組み合せる「熱-潮汐不安定性モデル」と呼ばれるモデルを当研究代表者は提案した。一方観測的には,矮新星はその爆発の光度曲線の形により,さらに双子座U星型,キリン座Z星型,大熊座SU星型の3種類に分類されている。さらに,最近の観測により,大熊座SU型の極端なケースとして矢座WZ型,大熊座ER型など変化に富んだ光度曲線の矮新星が次々に発見され,矮新星は非常にバライティに富んだ変光星であると言える。 これらバライティに富んだ光度曲線を持つ矮新星を,「降着円盤の不安定性モデル」という一つのパラダイムに基づいて統一的に理解出来ることを明らかにした。この考え方では,降着円盤で起こる熱的不安定性および潮汐不安定性という二つの不安定性を基礎にして,磁場を持たない激変星に関して,連星の公転周期P_<orb>と伴星からの質量輸送率Mを2つのパラメータとする(P_<orb>,M)図上で分類し,その爆発の性質を統一的に理解出来るというものである。すなわち,この図上で,これら二つの安定および不安定性の組み合せとして4通りの組み合せがあり,それぞれの場所にはそれぞれ二つの不安定性の組み合せに対応する激変星が対応していることが示された。
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