Project/Area Number |
08358011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 正夫 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (20013857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋 昭紘 東京大学, 理学部, 教授 (60011590)
丹羽 太貫 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (80093293)
渡辺 正己 長崎大学, 薬学部, 教授 (20111768)
石崎 寛治 愛知県がんセンター研究所, 放射線部, 部長 (70111987)
大西 武雄 奈良県立医科大学, 教授 (60094554)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 放射線影響 / 放射線応答 / レドックス制御 / ゲノム不安定性 / 放射線発がん / 標的理論 / 遺伝子損傷性ストレス / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
放射線の生物作用の機構は、放射線の人体影響並びに放射線の医学利用の生物学的基盤としてその重要性はますます高まってきている。従来の放斜線影響の基礎研究はDNAを標的とした標的理論を中心に展開されてきたが、放射線とヒトの関わりが多様化し、低線量・低線量率放射線の影響に関心が高まると、この理論は重大な矛盾に当面している。今や放射線影響は放射線に対する細胞、組織、器官、個体が示す機能的統一体としての分子応答機構として理解されなければならない。放射線影響研究の新しい動向として、(1)ゲノム安定性とその破綻、(2)放射線発がんの分子機構、(3)レドックス制御とその分子病態、(4)放射線応答とその分子機能制御に焦点を絞り、国内外の研究の現状を分析し、放射線影響の新しい生物学的基盤を構築するためにはどのような研究を重点的に推進すべきか検討を行った。その結果、遺伝子損傷をシグナルとした生体応答の分子機構とゲノム安定性の維持機構が従来の標的理論が見逃した重大な生物作用であり、放射線影響の新しい生物学的基盤として、その機構の解明は放射線影響の理解に革命的概念をもたらすものと考えた。そこで、この問題について検討小委員会を儲けてさらにデータの収集と検討を重ね、重点領域研究の研究課題「遺伝子損傷性ストレスに対する分子応答とゲノム安定性」を設定し、重点領域研究の研究領域設定を申請した。この放射線応答は生命科学の重要課題でもあるが、放射線影響の根本問題でもある。新しい研究領域であるが、我が国ではこの研究分野で先導的研究者も多く、世界に先駆けて放射線影響の新しい統一的理論の創出が期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)