Project/Area Number |
08405047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 豊信 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00111477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 統 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10242041)
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (30176911)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥36,200,000 (Direct Cost: ¥36,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥9,400,000 (Direct Cost: ¥9,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥11,300,000 (Direct Cost: ¥11,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥15,500,000 (Direct Cost: ¥15,500,000)
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Keywords | 立方晶窒化硼素 / プラズマプロセス / イオン衝撃 / 核生成・成長過程 / 低圧ICP-CVD / 高周波スパッタリング / rBN / 運動量輸送 / 水素 / 低バイアス化 / 運動量スケーリング / 立法晶窒化硼素 |
Research Abstract |
本研究で得られた主たる成果は以下のとおりである。 1.高周波バイアススパッタ法で作製したcBNのTEM断面観察およびEELS分析を行い、cBN堆積中の構造変化を調べた。初期tBN層とその上に成長するcBN層との間にrBN-likeな構造が存在することが明らかとなった。また、このrBNとcBNの方位関係に(rBN{101}とcBN{111}、rBN{003}とcBN{111}に)強い相関が見出された。このrBN構造がcBNの先駆体となっているか、あるいは核生成サイトとなっているかは不明であるが、cBN生成と深く関わっていると考えられる。 2.CBN堆積条件の定量化のため、基板入射粒子の質量・エネルギー測定を高周波バイアススパッタ法において行った。入射イオンではAr^+が他のイオンN_2^+、N^+、B^+より50倍以上高い流束であり、イオン衝撃効果は主としてAr^+によりもたらされていることが明らかとなった。また、cBN生成に必要なイオン衝撃を単位堆積原子に対する運動量輸送量で評価すると゜138(eV amu)^<1/2>であった。この値はイオンビームを用いた堆積法によるものと同程度であり、プラズマプロセスにおいてもイオンビームプロセスと同様なメカニズムでcBNが生成していると考えられる。 3.誘導結合型プラズマCVD法において基板バイアスに関する2段階堆積を行った。これによりcBN核生成に要するシースポテンシャル(プラズマポテンシャルと基板バイアスとの差)閾値条件より20V低い条件においてもcBN成長が可能であることが明らかとなった。この結果は2段階堆積による低シースポテンシャル堆積化による低応力化、付着強度改善の可能性を示唆しており、また今後このような2段階堆積法、すなわち核生成と成長を独立に扱う成膜法による堆積条件の最適化が不可欠であることを示している。 以上の成果は、cBN堆積におけるプラズマプロセスおよび2段階堆積法(核生成・成長独立制御)に有効性を明確に示しており、今後、このアプローチにより本研究分野が進展するものと結論される。
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