Project/Area Number |
08407008
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Human pathology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
町並 陸生 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30010052)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿島 健司 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70292729)
元井 亨 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50291315)
石田 剛 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (40223002)
宇於崎 宏 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10296246)
佐々木 学 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70178664)
森 正也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90210137)
堀内 啓 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10190240)
|
Project Period (FY) |
1996 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥35,200,000 (Direct Cost: ¥35,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥4,900,000 (Direct Cost: ¥4,900,000)
Fiscal Year 1997: ¥11,100,000 (Direct Cost: ¥11,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥19,200,000 (Direct Cost: ¥19,200,000)
|
Keywords | 骨軟部腫瘍 / 病理組織学的診断 / 組織発生 / 治療効果 / 化学療法感受性 / 治療抵抗性蛋白 / キメラ遺伝子 / 分子病理学 / 骨肉腫 / p53遺伝子 / Rb遺伝子 / LOH / 滑膜肉腫 / HGF / c-Met / Neurofibromatosis 2 / カドヘリン / p53 / カテニン |
Research Abstract |
町並は、最近約30年間に自ら診断した骨悪性腫瘍生検・手術例745例及び良性骨腫瘍及び腫瘍様病変生検・手術例1,017例の病理診断を再検討し腫瘍別頻度を明らかにした。骨肉腫については組織学的悪性度分類を行い、悪性度1及び2度の症例11例の予後を、悪性度3及び4度の症例123例の予後と比較し、組織学的悪性度の低い症例の方が有意に予後良好であるという結果を得た。 石田及び町並は、粘液型脂肪肉腫に見られるTLS/FUS-CHOP typeIIIキメラ蛋白の機能を、前脂肪肉腫の培養系を用いて検索し、このキメラ蛋白が粘液型脂肪肉腫の発生に重要な役割を果たしていることを明らかにした。 堀内、石田及び町並は、薬剤耐性に関与していると考えられるメタロチオネイン(MTs)、グルタチオントランスSフェレースπ(GSTπ)、熱ショック蛋白27(Hsp27)、及び肺抵抗性関連蛋白(LRP)を骨肉腫について免疫組織学的に検索した。Hsp27の過剰発現する症例の予後は悪く、GSTπ、Hsp27及びLRPが手術時に過剰発現している症例には術前化学療法が効かないことに関連していることを示した。 骨肉腫の術前化学療法感受性とp53及びRb遺伝子の変異との関係を明らかにするために、32例の通常型骨肉腫の治療効果を病理組織学的に判定し、p53及びRb遺伝子の相同性の欠失(LOH)をPCR法を用いて調べた。p53のLOHは24例中13例(54%)、RbのLOHは24例中14例(58%)に認められた。p53 LOH陽性例の15%しか化学療法感受性を示さなかったが、LOH陰性例では64%が化学療法感受性を示した。一方、Rb LOH陽性例の14%しか化学療法感受性を示さなかったのに反し、Rb LOH陰性例では55%が感受性を示した。 その他、軟骨肉腫との鑑別が問題となる軟骨腫、肉腫との鑑別が問題となるdecubital fibroplasia、胎児型横紋筋肉腫にみられた粗面小胞体内の微小管の集簇、平滑筋への分化を示す巨大大網腫瘍の症例報告、骨肉腫におけるOB-カドヘリン蛋白の発現、骨線維性異形成とアダマンチノーマの関係、粘液型脂肪肉腫の病理診断における分子生物学的手法の応用、色素性軟部腫瘍におけるc-met protooncogene産物の発現、ヒト消化管間質腫瘍の免疫組織化学、などについての報告も行った。
|