Project/Area Number |
08554009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 展開研究 |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
為ヶ井 強 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (30183073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝内 孝禎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00251356)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | ホール素子顕微鏡 / 高温超伝導体 / 形状バリア / 磁束格子融解転移 / 混合状態 / 走査型ホール素子顕微鏡 / 磁束 |
Research Abstract |
本研究では、高温超伝導体中の磁束状態を明らかにするための走査型ホール素子顕微鏡の開発を目指している。 平成8年度は、このための要素技術として、(1)ホール素子の微小化および、十分な感度と再現性の確認と(2)低温磁場下の試料を移動させる長距離走査機構の開発を行った。(1)に関して、10x10μm^2程度の有効面積を持つ高感度微小ホール素子を光リソグラフィー法により作製した。また、このホール素子が低温において0.01G以上の磁場感度を示すことを確認した。また、(2)に関しては、室温にあるXY移動ステージの動きを低温に約1/10に縮小して伝える長距離走査機構の設計・製作を行た。 平成9年度は、微小ホール素子と長距離移動機構を組み合わせ、走査型ホール素子顕微鏡を構成した。低温における機械的動作確認を行い、室温における移動ステージの運動が正しく低温に縮小され伝わっていることを確認した。高感度微小ホール素子と組み合わせた顕微鏡の性能試験として、直径100μm程度のNbのディスクアレーの周りの磁場分布の測定を行った。その結果、ほぼ予想される磁場分布を再現するいことができた。次のテストとして、高温超伝導体であるBi_2Sr_2CaCu_2O_<8+y>単結晶(700x700μm^2)の高温における可逆磁化状態における磁束密度分布の測定を行い、形状バリア(geometrical barrier)の特徴であるドーム状の磁場プロファイルの観測に成功した。さらに現在、磁束格子融解転移の場所依存性を測定中である。 現在、試料とホール素子との距離を測定するセンサーがないため、両者の衝突をさけるため、ある程度(30μm程度)ホール素子から試料を離す必要がある。今後、この点を改良することにより、さらなる位置分解能の改善を目指す予定である。
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