意識下動物における脳の微細血管の直視下連続的観察法の開発
Project/Area Number |
08558086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 展開研究 |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
堀田 晴美 (1997) (財)東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 研究員(主任) (70199511)
佐藤 昭夫 (1996) (財)東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 副所長 (60072980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 さえ 東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 研究助手 (90270660)
鈴木 敦子 東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 研究員 (80162923)
木村 敦子 東京都老人総合研究所, プロジェクト, 研究員 (60214863)
堀田 晴美 東京都老人総合研究所, 自律神経部門, 主任研究員 (70199511)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥9,300,000 (Direct Cost: ¥9,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥8,400,000 (Direct Cost: ¥8,400,000)
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Keywords | 脳血管 / 脳血流 / 頭窓法 / 血管径 / ラット / デジタルマイクロスコープ / 脳血流の神経性調節 |
Research Abstract |
本研究は、細動脈から毛細血管まで大脳皮質や海馬などの脳内の種々の部位の微細血管を連続的かつ定量的に観察する方法を開発することを目的とする。本年度は、意識下動物を用いて、最近開発されたデジタルマイクロスコープを用いて、大脳皮質表面の微細血管を連続的に観察する方法を開発し、種々の生理的刺激を加えた際の、大脳皮質表層血管径の変化を観察し、本方法の生理実験への有効性を明らかにした。 1.麻酔下でWistar系ラットの側頭部頭蓋骨に両側性に外径6mmのステンレス製パイプを歯科用セメントで装着した。装着したパイプを用いて脳定位固定装置にラットを固定し、頭蓋骨に4x9mmの穴を開け硬膜を切除し、脳表血管を観察するための窓を開けた。ラットの頭部をパイプで脳定位固定装置に、胴体をサポーターで実験台に安定に固定した。脳の表面の血管にデジタルマイクロスコープの焦点を合わせ、連続的にビデオテープに記録した。ラットの麻酔がさめたのちにデジタルマイクロスコープの倍率1000倍で、直径5-36μmの血管径の変化を連続的に観察することができた。 2 脳血管を拡張させることが知られている6%の炭酸ガス吸入刺激1分間を行うと、直径14-27μmの血管の直径はいずれも刺激後30秒で約130-140%に増大した。次に生理的な刺激として、ラットの後肢に1Hzでブラシでこする刺激を2分間加えた。その結果、刺激後1分後に、直径5μmの血管は約130%に、直径15μmの血管は約110%に、直径36μmの血管は約106%に、それぞれ直径が増大した。 以上の結果から、デジタルマイクロスコープを用いることにより、意識下動物の脳表面の血管の変化を連続的に観察し、種々の刺激に対する反応を研究することに対応できることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)