| Research Abstract |
本研究は部分採点モデル(partial credit model)に着目して,以下の仕様に従うパソコン用プログラムを開発し,使用手引き書を印刷した.既存のプログラムとの比較検討を行い,(2)以下に本研究の特徴を持たせた.プログラムはNEC PC98シリーズパソコン及びDOS/Vパソコンで利用することができる.
(1)項目母数と能力母数を最尤推定法に従って同時推定を行う.
(2)ファイルへ保存された項目母数を用いて,カテゴリー特性関数,情報関数,相対効率をグラフィック画面へ表示する.
(3)シミュレーションを行うための項目母数真値をファイルへ保存する.
(4)シミュレーション実験用の人工データ(項目反応)を生成する.
(5)項目母数を所与として能力値を推定するために必要なファイルを作成する.
(6)項目母数を所与として能力値の最尤推定法及びEAP推定を行う.
(7)共通項目法に基づいてステップ母数を等化する.
(8)2組のステップ母数値の相関図を作成する.
(9)シミュレーション実験で得られた能力推定値の推定精度を検討する.
(10)異なる項目反応から推定された能力推定値を比較する.
開発にBASIC言語を用いたため,現在流通しているパソコンの演算能力を十分に発揮できない問題点があり,演算速度の向上させるためには,別の言語を用いた開発が必要である.この点を今後の課題とする.
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