Project/Area Number |
08610260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田村 桂子 広島大学, 総合科学部(平和科学研究センター), 助手 (50227279)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 労働者教育 / 成人教育 / アメリカ教育史 / アメリカ女性史 |
Research Abstract |
本研究の目的は、アメリカ合衆国における、1930年代末から第2次世界大戦終了に至る間の女性労働者教育運動の実態および政策を明らかにし、労働者教育運動が公的な成人教育政策に吸収され、その内容が職業教育へと収斂されていく過程を分析することにより、自立的な労働者教育と公的な成人教育のありようを検討することであった。また、女性労働者に焦点をあてることにより、戦時下女性労働の意味、女性の自立と労働者教育・公的成人教育との関連を明らかにしようとするものであった。 研究成果として、戦時下のアメリカにおいて、労働参加を中心に諸分野で女性の社会参加が促進され、保育所等の社会保障制度の整備が一定見られたものの、それらが極めて短命に終わり女性の地位を決定的に向上させるものとならなかったことが明らかになった。また、労働者教育が公的な成人教育を発展させた一方において、1940年代には労働者教育運動がその実態を失い、その原因の一端として、労働者教育が内容において政策に従属するものとなり、自立性を失ったことによること等が明らかにされた。 しかし、目的とした戦時下女性労働の意味および労働者教育が職業教育へと収斂されていく過程については充分に明らかにすることができなかった。今後の課題として、欧米成人教育史における伝統的な形での労働者教育運動が戦後アメリカにおいて消失していく過程とその原因を明らかにしていた。また、1980年代以降、ヨーロッパ・アメリカ等に見られる、労働者教育・成人教育と職業教育訓練の新たな再統合の動きを生涯学習論の文脈において明らかにすることにより、アメリカ合衆国労働者教育運動史を完成したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)