動学的計量モデルの推定におけるバイアス修正とその効果
Project/Area Number |
08630024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Economic statistics
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
山本 拓 一橋大学, 経済学部, 教授 (50104716)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 検定のサイズ / 最小二乗法 / シミュレーション実験 / 小標本バイアス / 漸近理論 / バイアス修正 / VARモデル / ワルド検定 |
Research Abstract |
本研究は、多変量時系列モデルにおける最小二乗推定量のバイアス修正の方法とそれに伴うワルド検定における経験的サイズの改善を取り上げた。 単位根や共和分を含むVAR(ベクトル自己回帰)モデルにおける簡便な推定法として最近ラグ追加法が提唱された.しかしその推定結果を用いた係数制約のワルド検定はサイズに歪みのあることが知られている.本研究ではその歪みの原因は最小二乗推定量の小標本におけるバイアス(すなわち1/Tに比例するバイアス)にあると考え,簡単なジャクナイフ形式のバイアス修正方式を提案した。ここで,下は標本数である.まずこの修正法の漸近理論的根拠を導出した,バイアスは定常な部分と非定常な部分に分けられることが示されている. 次に簡単なVARモデルを用いた数多くのシミュレーション実績により,このバイアス修正法の小標本における効果を調べた,推定量の比較をするとバイアス修正は極めて有効に行われていることが分かった.また修正された係数推定値に基づいて作られた係数制約のワルド検定統計量は,そのサイズの歪みが改善されていることが確認された.検出力は逆に多少減少しているが,これはバイアス修正に伴う当然の結果であり許容範囲内であると考えられる. またバイアス修正された推定量は,VARモデルの次数選択に用いることも出来るので,その理論的根拠とシミュレーション実験による結果を求めた.バイアス修正は次数選択にも有用であることが確認された。 以上のように.本研究で提案されたバイアス修正の方法は,理論ならびに実験により,小標本における統計的推論において有効であることが示された.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)