Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 潔 広島大学, 理学部, 助手 (70281160)
吉岡 康太 広島大学, 理学部, 助手 (40274047)
都築 暢夫 広島大学, 理学部, 助手 (10253048)
菅野 孝史 広島大学, 理学部, 助教授 (30183841)
隅廣 秀康 広島大学, 理学部, 教授 (60068129)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
主として,筆者の定義したゲルファント超幾何方程式の拡張と,それに関連して生ずる表現論の問題について考察し,結果を得た. 以前の研究で,この方程式がホロノミー系になるためのひとつの十分条件は得られていたが,これについて更にリー群論的立場からの考察を行い,巾零軌道との関係を明らかにした. また,解の積分表示の存在について更に研究を進めた.どのような場合に解の積分表示がある種のラドン変換で与えられるかを定め,その場合のラドン変換の一般的性質について考察した.柏原正樹との共同研究で扱ったラドン変換は,射影直線に関するものであったが,今回は半単純リー群のある種の一般型放物部分群に関するものを対象とした.特に,ラドン変換の像がどのような方程式を満たすかという問題をD加群論の立場から研究した.ラドン変換の像が常にある種の方程式系(ヴァーマ加群と関連して具体的に書ける)をみたすことは証明できた.予想は,ラドン変換がもとの関係空間をその方程式系を満たす関数の全体に1対1にうつすということだが,全射性は有る意味で(D加群論的定式化のもとで)一般に言えた.単射性は,現在のところ一般線形群の場合のみが言えている.なお,この結果は実リー群の場合の大島利雄・関口英子の結果の複素ヴァージョンである.ある種のコホモロジー群の消滅が言えば,我々の結果から大島・関口の結果は従うのであるが,それは今後の問題である. その他,我々の超幾何方程式を定義する際の前提になっている,ヴァーマ加群の最大真部分加群についての有る事実の量子群版についても研究を行った.これは,今後我々の方程式を差分化する際に必要になるであろう基本的結果である.
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