非線形偏微分方程式のシステムの関数解析的手法による研究
Project/Area Number |
08640190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
愛木 豊彦 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90231745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑田 一幸 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (40144000)
岩田 恵司 岐阜大学, 教育学部, 教授 (80021327)
中馬 悟朗 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30115414)
川村 道彦 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30020085)
竹内 茂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30021330)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 非線形偏微分方程式 / 発展方程式 / 相転移問題 / ステファン問題 / 爆発解 / 力学的境界条件 |
Research Abstract |
本研究により、非線形偏微分方程式のシステムの関数解析的手法による取り扱いに関していくつかの成果を挙げることができた。それらは、phase-field方程式と呼ばれる相転移現象の数学的モデルの一つ、力学的境界条件を伴う相転移問題、爆発解をもつ方程式に対する1相ステファン問題の3つに分類できる。以下、この3点に分けて説明する。 1.phase-field方程式とは過冷却(0度以上の温度でも氷が存在する現象)などの相転移現象を記述する方程式で、非線形放物型偏微分方程式のシステムである。この問題を有界領域上で考える際、従来の結果において、境界条件は全て線形であった。ところが境界上で制御問題を考える場合、どうしても非線形な境界条件を考えざるを得ない。本研究では境界条件を非線形にした場合でも関数解析的手法を用いた発展方程式論な取り扱いに成功した。(この結果は、現在、執筆中である。発表は日本数学会等で既にすました。) 2.本研究以前に力学的境界条件を伴う2相ステファン問題の発展方程式論による解析が有効であることはわかっていた。本研究ではさらに、それを前進させ、発展方程式論を用いて解の時間無限大での挙動に関する結果を得ることができた。具体的には、境界条件等の与えられるデータが時間に関して周期的ならば、問題の解も時間がたつにつれ、周期的な解に近づくということを示した。 3.爆発解をもつ方程式に対する1相ステファン問題の解析でもいくつかの結果を得ることができた。第1種境界条件をもつ場合の爆発点の位置に関する結果を得た。また、初期値が十分小さい場合、解が大域的に存在することは既にわかっていたが、本研究では大域的な解が安定であることも示すことができた。(現在、投稿中。)
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)