Project/Area Number |
08640211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
猪狩 勝寿 愛媛大学, 工学部, 教授 (90025487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 友喜 愛媛大学, 工学部, 講師 (60253316)
一ノ瀬 弥 愛媛大学, 工学部, 助教授 (80144690)
津田 光一 愛媛大学, 工学部, 教授 (20112253)
天野 要 愛媛大学, 工学部, 教授 (80113512)
定松 隆 愛媛大学, 工学部, 教授 (10025439)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 複素領域 / コ-シ-問題 / 特異性の伝播 / 特性曲面 / 解析接続 |
Research Abstract |
複素領域でのコ-シ-問題に於て、もし初期データが特異性を有するなら、その特異台から出る全ての特性曲面に特異性が伝播するか否かを考察した。一般には否定的である。例えば、偏微分作用素が重複度一定の特性集合を持つ時、1つの特性曲面上にのみ特異性が伝播し得ることが既に知られている。 本研究に於て、我々は原点で互に2次のオーダーで接する特性曲線を有する2階の偏微分作用素を考え、係数に関するある一般的な条件の下で、特異性が初期データによらず必ず両方の特性曲線に伝播するという定理を得た。これは実領域における特異性の分岐に対応する結果である。 証明の方法は次の通りである。まず解の解析接続点という概念を導入する。次に、解が一方の特性曲線上に解析接続点を有するならば、原点を除きその特性曲線上に特異性は存在しないことを示す。次に残った特性曲線に平行な特性曲線を初期曲線とする特性コ-シ-問題を考える。我々はこのコ-シ-問題が1個の正則なコ-シ-データを与えると唯一つの正則解を持つことを示し、更に初期曲線族に関して一様な解の存在域の評価を与える。その結果、原点も解の解析接続点となり、更に残された特性曲線全てが解析接続点になることが従う。これは初期データが原点に特異性を有することに矛盾する。 我々は上記に於て仮定した一般的条件を満さない場合についても研究を行なった。そして、新らしい判定条件を与え、その条件を満すなら同様の結果が成立すること、およびその条件を満さないなら、一方の特性曲線上にのみ特異性が伝播する解が存在する例も示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)