Project/Area Number |
08640252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
服部 哲弥 立教大学, 理学部, 助教授 (10180902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 裕二 立教大学, 理学部, 助手 (40287917)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ディリクレ形式 / フラクタル / 漸近一次元拡散 / 非等方性 / くりこみ群 / 電気抵抗回路 / シルビンスキーカーペット / infinitely ramified fractal |
Research Abstract |
本研究の目的は,フラクタル特にSierpinski carpetに代表されるinfinitely ramified fractals.の上の非等方拡散の等方性の回復を調べることであった。 この問題は,フラクタル上の拡散の一意性やhomogeniz ationの問題の解決に必要な要素として知られる重要な問題であり,finitely ramified fractalに関しては著者を含めて多くの結果が得られていたが,infinitely ramified fractalsでは問題が格段に難しくなる.Fini tely ramified fractalsと同様,infinitely ramified fractalsでも等方性の完全な回復を予想するが,現時点では困難な問題であるので,パラメータについて一様な漸近的評価(弱い意味の等方性の回復)を目標とした。 前フラクタル図形(最小単位を持ち,拡大する方向に自己相似な図形)の一つ,pre-Sierpinski carpetの上の非等方拡散を考える.この拡散の漸近的性質を特徴づける有効抵抗は,非等方拡散の場合はx軸方向とy軸方向で異なり,その比が非等方性を測る一つの重要な量となる.Pre-Sierpinski carpetをSierpinski carpetに近づけていくときの有効抵抗の比が漸近的に有界であることを本研究で証明し,これによって,等方性の弱い意味での回復が証明できた. 証明は,フラクタルに特徴的な自己相似性を生かして,問題を再帰不等式に帰着させて完成した.この再帰不等式は有効抵抗を変分問題によって表現したときの試行関数を再帰的に構成することで証明した。より簡単な境界条件に対応する二つの調和関数を適切に組み合わせて,本来問題となる境界条件に対応する変分問題の試行関数を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)