差分法による非線形拡散方程式の解の性質の理論的検証について
Project/Area Number |
08640313
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中木 達幸 広島大学, 理学部, 助教授 (50172284)
渋谷 哲夫 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (00162652)
松岡 和夫 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (50175600)
西村 健 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60164589)
小島 史男 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70234763)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 移動境界 / 自由境界 / 非線形拡散 / サポート / 差分法 / 安定性 / 収束性 / 数値界面 |
Research Abstract |
本研究では流体力学、プラズマ物理等に現れる吸収項または増殖項をもった非線形拡散方程式を扱った。得られた結果は以下の通りである。 I.吸収項を持つ場合 空間1、2次元において、有限時間内に差分解が消滅する差分法が構成できた。その消滅過程における差分解の台(support)の変化即ち分離現象、合体現象を再現することができた。 空間1次元では差分解と数値消滅時刻の収束性が証明された。更に、連結な台が分離し始めるための十分条件が従来得られていたが、今回、台が分離し続けて途中で再び合体すること無く消滅していくための十分条件が得られた。同時に空間1次元では、今まで予想されていた界面方程式(interface equation)について証明が成功した。これらの数学的証明は差分法から引き出される安定性に関する評価式、およびエントロピー非減少性を用いて示された。 空間2次元では、動径方向のみに依存する場合の差分法を考察した。台が円環状に発生、消滅して行く様子が再現された。数学的証明は移流項に関する安定性さえ確立すれば可能となるところまで得られた。実際の数値計算では不安定性は生じること無く計算された。 II.増殖項を持つ場合 増殖項に関する常微分方程式の解の爆発時刻を考慮して差分法を構成した。空間1次元では解の爆発時刻の前までの時刻を固定する毎にその時刻までの差分解の安定性、収束性が得られた。しかし、数値爆発時刻の収束証明はまだ成功していない。空間2次元での差分法もIと同様に動径方向に依存する場合を現在考察している。 以上の内容を研究論文として現在纏めつつある。更に工学特に形状同定問題への応用性についても考察を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)