GGA汎関数法による金属表面における再構成原子構造の第一原理的予測
Project/Area Number |
08640450
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
浅田 寿生 静岡大学, 工学部, 教授 (90022269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 敏春 静岡大学, 工学部, 教授 (70157014)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 金属表面 / 表面磁性 / 第一原理計算 / FLAPW / Fe超薄膜 / 表面合金 / GGA / 磁性薄膜 / 電子状態 |
Research Abstract |
(1)GGA-FLARW法によるCu(100)上C(2×2)Cu3d表面合金の安定性への評価 密度汎関数法における密度勾配近似の一つであるgeneralized gradient approximation(GGA)をfilm FLAPW法に用い、Cu(100)上のC(2×2)Cu3d表面合金の安定性を、表面合金相と表面解離相との金エネルギー比較および表面合金相と下地内孤立不純物層含有相との金エネルギー比較によって評価した。coverageが0.5であるときのCuMu表面合金はCu(100)上に安定に生成することが実験的に確認されているが、局所密度近似による評価では、表面合金相は不安定であると予測される。GGAによれば、表面合金層は安定に依存することが示された。GGAによる主たる効果は、局所密度近似にくらべて、下地格子定数を大きく見積もり、不純物相互作用エネルギーは下地格子定数に大きく依存することが示された。 (2)Pd超薄膜における磁性相の安定性の評価 Rh、Pdなど磁化寸前にあると思われる金属の薄膜層での磁化発現の可能性について、GGA-FLAPW法によって検証した。その結果、Pdでは配位数が小さくなるとフェルミ面での状態密度は減少することが大きく作用し、磁化の可能性はほとんどないこと、これまで磁化の可能性を指摘した報告は、格子定数が極端に大きい場合を扱っていたためであることを推論した。 Cu(100)上Fe超薄膜のスピン配列の予測 GGA-FLAPW法に用いて、Cu(100)上の1〜6層までのFe層について、磁気構造を面内で強磁性とした場合のすべてにわたってその金エネルギーを求め、層数の変化に伴う最安定磁気構造を予測した。結果として(1)面内強磁性が圧倒的に有利、(2)3層まで面間強磁性が安定、(3)4層以上では、面間で↑↑↓↓↑↑・・の様にbilayer antiferromagnetismが安定で、これはfuFeの最安定構造がスピンスパイラル(q=0.6)であるbulkの結果に対応するものと考えられる、ことを得た。構造の最適化も面間の、緩和について行い、強磁性が体積膨脹と強く結びついて実現される可能性を指摘した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)