Project/Area Number |
08640578
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Geology
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
氏家 宏 琉球大学, 理学部, 教授 (60000113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 朋典 琉球大学, 理学部, 教務職員 (70233583)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 黒潮源流域変動 / 最終氷河期以降 / Pulleniatina minimum event / AMS炭素14年代 / 陸橋 / 黒潮主軸 / 沖縄トラフ / 黒潮流入阻止 |
Research Abstract |
1.1996年11月の長崎丸航海により、台湾との領海境界付近、つまり沖縄トラフ南端で得たコアで、極めて明瞭なPulleniatina minimum eventを認めた. 2.これまでに明らかにしてきたコアの解析結果を南から北に配列すると、黒潮主軸を特徴付ける浮遊性有孔虫Pulleniatinaの挙動が南ほど顕著であることが分かった.すなわち、最終氷河期に形成された中琉球弧から台湾に至る陸橋の消失に伴う黒潮の沖縄トラフへの流入状況、また約3900年前を中心に数百年間続いた黒潮流入阻止(Pulleniatina minimum event)に関する確証を得た. 3.1995年11月の長崎丸航海により、沖縄トラフ北端の男女海盆から得たコアは酸素同位体ステージ6にまで達する、沖縄トラフでは異例に堆積速度の遅いコアであった.上記の陸橋が最終氷河期(ステージ2〜4)を通じて存在していた事や、最終間氷河期(ステージ5)には形成されていなかった事が判明した. 4.現在、黒潮が沖縄トラフから本州南方沖に抜けるトカラ海峡からのコアにおいても、上記の現象が得られた. 5.本州南方海域と日本海環境に及ぼす影響に関しては、今回は文献調査に終ったが、確証を得つつある. 以上の論拠は、今年度に追加した25サンプルに及ぶ、AMS炭素14年代測定によっても立証された.
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