Project/Area Number |
08640735
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
関根 理香 静岡大学, 理学部, 助教授 (50211321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 正彦 理化学研究所, 先任研究員 (50181003)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 量子化学 / マイクロクラスター / 金属クラスター / 銅 / 密度汎関数法 / 化学結合 |
Research Abstract |
本研究課題では、量子化学計算を用いて金属マイクロクラスターの構造・電子状態の相関とその化学結合の特徴の解明を行った。 2から4個の銅の中性及び負イオンクラスターについて、密度汎関数法によって最安定構造を求め、実験で得られている電子スペクトルと比較検討した。その結果中性Cu_2クラスターは結合距離が2.26Åであった。Cu_3クラスターでは、中性のものが二等辺三角形で結合距離が2.35Åなす角θ=66度であり、負イオンでは直線で結合距離は2.36Åであった。Cu_4クラスターでは、中性・負イオンともにひし形でそれぞれの結合距離、角は2.44Å、56〜61度であった。 最安定の構造をもとに化学結合を考察した結果は次の通りである。まず、Cu_3クラスターについて結合の解析を行ったところ中性では両端の銅間の4s-4pのオーバーラップポピュレーション(OP)がθ=66度で極大となった。そのため、これらの軌道の結合がクラスターの安定化に寄与していると考えられる。また、負イオンクラスターのOPの傾向は中性と似ているが、両端の銅間の4s-4sが中性よりも顕著な反結合性を示した。このOPはθ=70〜90度のところで極小になり、直線付近で0に近づく。以上のことから、直線の構造が最安定となると考えられる。次に、Cu_4中性・負イオンクラスターについては短い対角線上の4s-4s間のOPが最安定構造の時に極小となったので、この相互作用がCu4クラスターの安定化に最も大きく寄与していると考えられる。Cu_2クラスターは、n=3,4のものに比べて結合距離が極端に短く、一つの結合あたりのOPを比べると他のものの約2倍になっている。Cu_2クラスターは、他のクラスターよりも結合が強く、4s-3dのσ結合が安定化に寄与していると推測される。
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