天然高分子キチンの陰イオン交換体としての機能の利用に関する研究
Project/Area Number |
08640762
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
星 座 北見工業大学, 工学部, 教授 (70133808)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 天然高分子キチン / 無機イオンの分離・濃縮システム / キチンの陰イオン交換能 / 高感度吸光光度定量 / 陰イオン化学種のキチンへの濃縮 / キチンの固相抽出担体としての応用 |
Research Abstract |
本研究は、天然高分子キチンがアミノ多糖類であることにより発現する陰イオン交換体としての機能を微量無機イオンの分析法に応用する目的でなされた。 その結果、100ml中0.8μgまでの微量モリブデン酸イオンがpH4.5の弱酸性領域から定量的にキチンに捕集され、その後、少量のアンモニアアルカリ溶液で簡単に溶出可能であることが見出された。溶離液中でモリブデン酸イオンを適当な発色試薬を用いてその呈色化学種に変換することにより、キチンによる濃縮-溶離法を前処理とするモリブデンの高感度な吸光光度法を設計することができた。共存イオンの影響について詳細な検討を行った後、この方法を河川水などの天然水中のモリブデンの定量に応用し良好な結果を得た。 また、チタンが1,2-ジヒドロキシベンゼン-3,5-ジスルホン酸(タイロン)と反応して試薬ブランクの影響の少ない波長領域に吸収極大波長をもつ陰イオン型キレート化合物を生成することに着目し、このチタンキレートをキチンに捕集するための諸条件や捕集されたチタンキレートのキチンからの溶出挙動についても基礎検討を行った。 その結果、チタン-タイロン陰イオンキレートはPH5.5の弱酸性領域からキチンに定量的に捕集され、少量のアンモニアアルカリ溶液で簡単に溶出できた。溶離液中でチタンキレートの吸収極大波長における吸光度は長時間にわたって安定であった。試料溶液100ml中1μgまでのチタンを含む溶液にこの濃縮-溶離法は適用でき、微量チタンの高感度吸光光度法として応用できることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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