界面不均一相を横切るイオン透過動特性の電位変調フルオロメトリーによる研究
Project/Area Number |
08640769
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
垣内 隆 横浜国立大学, 工学部, 教授 (20135552)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 液液界面 / フルオロメトリー / イオン移動 / ジクロロエタン / エオシンY / キサンテン系色素 |
Research Abstract |
本研究では、電位規制フルオロメトリー法(VF)を用いてエオシンYジアニオン(EY^<2->)の1,2-dichloroethane-水界面を横切るイオン移動を調べ、(1)その温度効果から得たみかけの活性化エネルギーがバルク相の拡散の活性化エネルギーと区別されるか否か、(2)遅い過程に対する吸着の寄与はどう考慮すべきか、を明らかにすることを目的とした。 VF法のひとつであるポテンシャルステップクロノフルオロメトリー法を用いて、EY^<2->移動速度を温度を変えて測定した。(1)CV測定から得たW相、DCE相中でのEYの拡散にたいするアレニウスプロットから得たみかけの活性化エネルギーは、W相、DCE相中の拡散についてそれぞれ17.8,13.8kJ mol^<-1>であるのに対し、VF測定から得たEYの界面を横切るイオン移動のみかけの標準速度定数についてのアレニウスプロットから得た界面イオン移動ではその中間の16.6kJ mol^<-1>であった。このことは、界面にはイオン移動にたいするとくに高い活性化障壁が存在しないことを示唆する。(2)EY^<2->の吸着の電位依存性を考慮した理論と実験との比較から、以下のことを明らかにした。E>E_<pzc>の水相側過剰電荷密度が正の領域では、イオン移動がわずかにしか起きず、キサンテン色素ジアニオンの吸着は弱い。より電位が負になると、水相から油相への移動が生じ、同時に吸着係数も大きくなり吸着量が増大する。より電位が負になり限界電流域になると吸着係数はさらに大きくなるが、界面濃度が零近くにまで低下するので、吸着量はかえって減少する。エオシンY移動の電位掃引ボルトフルオログラムを時間微分して得した微分フルオログラムと理論曲線との比較から、吸着状態にある10^<-14>mol cm^<-2>程度の微量のキサンテン色素の蛍光が検出できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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