Project/Area Number |
08640847
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
生物形態・構造
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中村 正久 広島大学, 理学部, 教授 (40130025)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | Ad4BP / FTZ-F1 / KIF3A / cDNA / 性腺 / 両生類 / ツチガエル |
Research Abstract |
ヒト性決定遺伝子(SRY)が単離されて以来、脊椎動物の性決定及び性腺分化に係わる遺伝子がいくつか報告されている。その中でAd4BPは最初、ステロイドホルモンの生合成に関与するP-450遺伝子の転写調節因子として同定されたが、その後、多くの遺伝子の転写を制御することによって副腎及び生殖腺の分化に不可欠な因子であることが判明した。しかし、Ad4BP遺伝子が単離されたのはヒト、ウシ、ラットだけで哺乳類以外の脊椎動物にこの遺伝子が存在するかどうか不明であった。本研究によって哺乳類以外の脊椎動物から初めてツチガエルAd4BP遺伝子をクローニングし、その塩基配列を決定した。このcDNAは686のアミノ酸からなる蛋白質をコードしている。ウシAd4BPcDNAとアミノ酸レベルで68%の相同性があった。この遺伝子はノーザン解析で種々の成体組織の中で精巣だけに発現していることが分かった。また、RT-PCRによって初期胚(St.8)で発現が開始し、性線分化時期に発現が強まること、また、幼生期(St.IV-V)に雄性ホルモン(テストステロン)を投与すると発現が促進することも判明した。更に、両生類の性腺分化に関連する遺伝子としてFTZ-F1及びKIF3AcDNAをクローニングした。前者にはアミノ酸配列の異なる長短二つの遺伝子が存在し、それぞれ発現の時期と場所が異なることが分かった。KIF3A遺伝子については今までマウスけで単離されていたが、ツチガエルでも単離され哺乳類のみならず両生類にもこの遺伝子が存在することが明らかになった。cDNAは全長3.5kbpで699のアミノ酸をコードしていた。KIF3Aは精巣と脳で強く発現し、性腺分化に深く係わっていることが推測された。以上、性腺分化に係わる遺伝子として哺乳類以外の脊椎動物から4つの遺伝子を単離した。現在、これらの複数の遺伝子の発現時期及び場所、更に機能について検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)