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歩行動作と足跡形成との相関について

Research Project

Project/Area Number 08640908
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Research Field 人類学(含生理人類学)
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中野 良彦  大阪大学, 人間科学部, 助手 (50217808)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywords直立二足歩行 / 足跡 / 制限歩行 / 三次元運動解析システム / 膝関節二重作用
Research Abstract

ヒトの直立二足歩行の進化の直接的な証拠として、タンザニアのラエトリで発見された足跡化石は特に重要なものであり、これまで多くの研究が行われてきている。しかし、その多くは足部の形態について検討したものであり、運動時の姿勢や運動様式については推測の域を出ていない。そこで、足跡化石から歩行姿勢を探るための比較資料として、現代人に通常歩行とは異なる姿勢での歩行を実験的に行わせ、その際に形成される足跡の形状を分析した。実験では被験者に通常歩行と器具を用いて股関節の伸展を制限した歩行の2種類を行わせた。歩行時の足跡の形状を記録するため、陶芸用の粘土を歩行路に敷き、その上を歩行させた。また同時に歩行を三次元運動解析システムにより計測した。粘土上に残された足跡は運動終了後直ちにシリコンラバーによりその形状を型取りし保存した。実験の結果から、股関節制限歩行では、つま先とかかと部分がともに大きくへこんだ形状となり、どちらも通常歩行の2倍程度の深さを示した。歩行運動の計測データからは、股関節制限歩行では着地時に足が上方向から振り下ろされ、接地面に垂直な方向の力がより大きくなっていることが示された。また離地時にも足は垂直的にあげられており、地面を垂直的にけり出す力が大きいことが示された。股関節伸展制限歩行では歩幅、歩行周期とも短くなっており、これも着地およびけり出しの方向がより垂直的であるためと考えられる。さらに股関節制限歩行ではヒト歩行に特徴的な膝関節二重膝作用が見られず、そのため重心の上下運動が大きくなり、垂直方向の力を増大させていると考えられる。こうした特徴をラエトリの足跡化石と比較してみると現代人の通常歩行時の形状に近く、その点では形態的な研究から認められた結果と同様である。しかし、小型の足跡の方はやや股関節制限歩行に近い傾向も見られており、今後、さらに検討する必要がある。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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