Project/Area Number |
08650033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
本郷 昭三 神戸大学, 工学部, 助教授 (00029232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 俊夫 神戸大学, 工学部, 助教授 (40107983)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | MDS / TDS / TPT / 昇温脱離分光法 / Si(100) / hydrogen / potassium / sodium |
Research Abstract |
1、あらかじめ重水素を吸着させておいたSi表面にNaを後から吸着させると、重水素のおよそ半分が脱離し、残りはNaDを形成する。5層のNaを蒸着しても表面には重水素とNaの結合が見られる。 2、重水素でダングリングボンドを終端したSi(100))表面に1ML異常のNaを吸着させたとき、MDSスペクトルの8cVにNaと重水素の結合による新しいピークが観測された。このピークはSiと結合していた重水素が解離し、Naと結合したために現われた。つまり、Si(100)表面の重水素はNaを多層吸着させると50%程度がSi-D結合状態のまま残り、解離した重水素はNa原子と新たな結合を作ることがわかった。 3、重水素が吸着したシリコン基板にCsを吸着する場合:先に基板に吸着した重水素はCsが吸着する時にはその半分程度は基板との結合を保ち、残りは基板近くでCs-Dの結合を作る。その一部はCsの真空側にも移動するが、そのような位置にはCsが優先的に吸着するので、一部のCsは島状に吸着することになる。結果として重水素が最外表面に現れることはない。Csが多層吸着する場合にも重水素はCs層内に拡散することはなく、最外表面にも現われない。従ってほとんどのCsは重水素の影響を受けずに多層のCsして存在する。 4、Csが吸着したSi基板に重水素を吸着する場合:先に基板に吸着したCsは重水素の吸着によってもその位置を変えないが、Cs-Dの結合を作る。重水素はSi基板とも結合を作るが、Cs層内にも拡散したりして存在し、Cs-Dの結合を作る。Cs-Dの結合はCsと重水素の量が共に多いほど安定である。最も安定な場合で約80℃で切れ、この温度でCsと重水素は同時に脱離する。
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