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¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究は,従来の第1次および第2次クリープ領域のみならず第3次クリープ領域も包含したクリープ変形挙動を表せるθプロジェクション法と,第3次クリープ変形機構のみでクリープ変形曲線を表すΩ法が,変動および多軸応力下でどこまで適用できるのかについて実験的に検証したものである.その結果,次のような結論を得た. (1)試験材料にはSUS304鋼を選定し,試験温度をすべて700℃一定として各種実験を行った.単軸クリープ試験より得られたクリープ曲線を数値解析し,θプロジェクション法/Ω法の各パラメータを統計的に算出すると,パラメータと負荷応力の最適関係式を求めることができた. (2)引張-ねじり複合2軸クリープ試験機で多くの多軸応力クリープ試験を実施した.負荷応力は供試材の降伏応力を考慮してこの上下2応力レベルとし,引張/せん断応力の組み合わせは4条件を選定した.実験結果をMises型の相当応力と相当クリープひずみで整理すると,応力の組み合わせの如何に拘わらず,ひずみ0.2まではほぼ1本の曲線で表すことができた.これよりθパラメータを用いると,多軸応力へもθプロジェクション法を適用できることが明らかになった.また環状切欠材のような第3次クリープ変形が支配的なクリープ曲線にはθプロジェクション法よりΩ法が有効であることが分かった. (3)単軸平滑クリープ試験片を用いて2つの負荷応力(100MPaと120MPa)間で応力を急増,急減させる変動応力クリープ試験を定応力クリープ試験機で実施し,応力変動後のクリープ変形曲線をθプロジェクション法とひずみ硬化説で推定した.その結果,応力急増試験では応力変動後のクリープ曲線を十分推定できたが,応力急減試験では全体的に推定曲線は短めとなることが明らかになった.
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