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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
プラスチック歯車のかみあい伝達特性を解析する際に考慮すべきと考えられる材料特性の一つにプラスチック特有の粘弾性という性質がある.これまで,歯車歯面上を繰り返し移動する集中荷重により歯のたわみがどのように変化するかについて有限要素解析を行い,その結果に基づいて,歯車の動力伝達特性解析において粘弾性を考慮するためのモデルを提案してきた.本研究で,このモデルを用いて種々の条件で計算したところ,素材プラスチックの粘弾性を考慮しない場合に比べ粘弾性を考慮すると,被動歯車に対する駆動歯車の遅れ,いわゆるかみあい伝達誤差が小さくなるという計算結果が得られた.金属歯車-プラスチック歯車のかみあいにおいては,駆動歯車に金属歯車を用いた場合とプラスチック歯車を用いた場合では,かみあい伝達誤差の変動の状態に変化があることもわかった.これらの解析結果を実験的に検証するために,かみあい伝達誤差を測定できるように装置を改造し実験を行った.ところが,今回の改造では,歯数補正装置を導入しなかったため実験できる歯車諸元に大きな制限があり,しかも今後のことを考えはすば歯車での実験から始めたことからと考えられるのだが,上述の計算結果が,少なくとも現時点では再現できなかった.また,装置の微妙なセッティングの影響等も考えられるため,より精度良くかみあい伝達誤差を測定できるように現在調整中である.また,これと平行して,これまでの2次元の有限要素解析結果を拡張し,はすば歯車の解析もできるような新たなモデルを考案した.現在このモデルに基づいた粘弾性挙動を考慮したはすば歯車の動力伝達特性解析プログラムにより,種々の条件でかみあい伝達特性を計算しその結果について検討している.残念ながら,現時点ではそれらの結果と実験結果とを融合させた議論はできていないが,その結果には大いに期待できるものがある.
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