スクイーズ効果を利用した高速応答型極微少流量制御弁の開発
Project/Area Number |
08650180
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
吉本 茂香 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 教授 (80096718)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 弁 / 圧電素子 / 高速応答 / スクイーズ効果 |
Research Abstract |
本研究では、高速開閉時の弁座の損傷を防ぐためにスクイーズ効果を利用した高速応答型の流量制御弁を開発することを目的とした。これまでの研究で、研究者が提案する弁構造によりmsecオーダの高速開閉とμ1オーダの微少な流量制御が可能であることが明らかとなったが、本研究では弁の開閉速度をさらに高速化し、当初の目標である0.1msecオーダの開閉速度と、0.1μ1以下の流量制御の達成することを試みた。0.1msecオーダまで開閉速度が高速になると、スクイーズ気体膜が持つ衝撃力の緩和効果が、可動弁座の整定時間を長くする効果も合わせ持つため、応答速度に悪影響を及ぼすようになる。したがって衝撃力緩和効果を維持しつつ整定時間を短くする新たな手法が必要となる。本研究ではその手法として、弁の小型軽量化による衝撃力の低減と外部気体ダンパによる減衰力付加による整定時間短縮法を提案し、その有効性を理論的、実験的に明らかにするとともに、高速応答型微少流量制御弁の設計法の確立を目指した。その結果、次のような結論を得た。 (1).弁の開閉を高速化すると、可動弁座が圧電素子の最大変位点で圧電素子から離れ、可動弁座の変位を制御できなくなることが分かった。したがってそれを防ぐために、給気圧を増加する必要があったが、給気圧を増すとスクイーズ気体膜の減衰性が低下し、整定時間が長くなる現象が見られた。 (2).弁の開閉を高速化すると、それに伴いスクイーズ気体膜の剛性が増す一方、気体膜の減衰性が減少するため、かえって整定時間が長くなる傾向が見られる。 (3)以上のことにより、応答速度の高速化と給気圧の増加によるスクイーズ気体膜の減衰性の減少を補うため、外部気体ダンパを組み入れた構造を提案した。それにより、整定時間を0.5msec以下とすることができ、高速応答弁を実現できることが明らかとなった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)