Project/Area Number |
08650206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大西 善元 鳥取大学, 工学部, 教授 (40081228)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 蒸発 / 凝縮 / 衝撃波 / 非定常流れ / シミュレーション / ヒートパイプ |
Research Abstract |
蒸発・凝縮現象による流れとその過程に伴って生じる非線形波動(衝撃波、膨張波あるいは接触面など)が、波動同士もしくは境界面(凝縮相、壁面など)と相互作用の結果、消滅して定常な流れ場を形成して行く過程をNavier-Stokes方程式系とBoltzmann方程式系に基づくシミュレーションによって調べることを目的とした。これまでに空間1次元の問題を扱ってきたが、ここでは、空間2次元の非定常流れ場の定常状態に至る推移過程の解明を目指し、矩形領域内の相変化による流れ場を調べた。取り上げた問題は、一辺が2つの凝縮相をもち残りが固体壁でできた矩形の内部に生じる蒸発・凝縮過程である。この過程によって生じる種々の波動(衝撃波、接触面、膨張波など)を伴った非定常な2次元流れ場の最終状態への推移過程のシミュレーションを行ったわけである。用いた方程式系は、適切な境界条件(気体論解析から得られた凝縮相界面での巨視的条件)の下でのNavier-Stokes方程式系とBoltzmann方程式系である。残念ながら、Boltzmann方程式系に基づく解析までは至らなかったが、Navier-Stokes方程式系での解析はかなり進展した。 この研究の成果は、蒸発・凝縮現象を利用してのダウンサイジング化可能な衝撃波生成・制御装置の開発・実用化に向けての有用な情報を提供し得るものである。また、ヒートパイプなどの流れに対する実用的牲の高い情報も得ることができ、これをさらに押し進めれば、ダウンサイジング化、高性能、高信頼性の要求の非常に厳しい宇宙機器の一つである熱輸送システムの設計・開発への波及効果も十分期待できると考えている。
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