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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
乱流噴流拡散火災の基本的構造を数値計算で解明する場合に,乱流モデルの問題と化学反応機構の問題がある.本研究は,これらの問題を克服し,特に,従来は計算あるいは測定できなかった微量な中間生成物の非定常挙動を明らかにし,NOxの乱流場での生成速度との関連を検討した. 1.まず,Skeletal Chemistryを用いて,詳細な実験結果および完全な素反応機構による計算結果の蓄積がなされている層流対向流拡散火災の計算を行い,従来の結果と対応させてその妥当性を検討した.その結果,本研究で用いたSkeletal Chemistryは十分な妥当性を有すること明らかにした. 2.次に,上記のSkeletal Chemistryによる乱流噴流拡散火災の計算を行った.レイノルズ数が比較的小さく,計算領域内で層流から乱流への遷移の後,規則的な非定常変動が現れる場合について計算した.その結果を既に計算済みの反応速度無限大の火災面モデルを用いたときの結果と比較し,反応速度が有限であることの層流火災構造に与える影響と火災の遷移に与える影響を明らかにした.また,レイノルズ数が大きく,不規則な変動が現れる場合についても計算し,これによって乱流拡散火災の乱流混合と火災構造を明らかにした.特に火災中で局所的な消炎が起こる機構を素反応機構のレベルで解明した.すなわち,乱流変動により,反応帯近傍で局所的にスカラー散逸速度が大きく部分が現れ,火災の温度が低下し,ラディカルOH,H,Oを消費する発熱反応が盛んとなり,一方これらのラディカルを生成する反応が低下する.この結果,これらのラディカルによる連鎖反応が低下し消炎に至る. 3.上記1.および2.の数値計算に対応する予備的な実験を行った.
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