パルス超音波を用いた超伝導薄膜の磁束ピン止め特性測定法の開発
Project/Area Number |
08650386
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
堀江 雄二 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (50201760)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 磁束ピン止め / 超音波 / 薄膜 / 磁束フロー |
Research Abstract |
1.直流マグネトロン・スパッタリング法により,YBaCuOとBiSrCaCuOの単結晶薄膜を作製し,まず,連続波超音波を磁場中で伝搬させ,磁束フローによる誘導起電力が発生することを確認した.また,このフロー起電力を熱励起型の磁束フローモデルにより,定量的に見積もることが出来ることを示し,論文として発表した. 2.上記の薄膜に超音波パルス発振器・受信器を用いて超音波パルスを伝搬させ,超音波エコーと誘導起電力の観測を行った.その結果,小さいながらも超音波パルスによって誘導された磁束フロー起電力の波形を観測することが出来た.その波形をデジタルオシロスコープでコンピュータに取り込み,誘導起電力の緩和時間の温度依存性の測定を行ったところ,超伝導転移温度付近でわずかな変化があったものの,連続波で得られたようなはっきりとした磁束ピン止め状態の変化は観測されなかった。 3.期待された結果が得られなかった原因として, (1)薄膜を用いたことにより,十分な数の磁束が試料中に侵入していないために,理論から期待されたほどの十分な大きさのフロー起電力が得られなかった. (2)薄膜の磁束ピン止め力が強く,磁束の緩和時間が短すぎてその変化を観測できなかった. ことが考えられたため、現在、バルク試料を用いた測定を行っているところである.
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)