2次長周期波の湾水振動とそれに伴う浮体の動揺計算モデルの開発
Project/Area Number |
08650599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
喜岡 渉 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (10135402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏原 謙爾 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (50262952)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Keywords | 湾水振動 / 副振動 / 長周期波 / 浮体の動揺 / 長周期変動漂流力 |
Research Abstract |
本研究で得た成果の概要をまとめると次のようである. 1.来襲波の多方向不規則性,および伝播に伴う屈折・回折・砕波変形を考慮した湾水振動の予測モデルを,水深に対する制約が従来のものより小さいNwogu(1993)のBoussinesq方程式に基づき開発した. 2.開発したモデルの妥当性を,駿河湾に面した由比漁港で取得された現地観測データと比較することにより検証した.また,渥美半島の遠州灘側に位置する赤羽根漁港において現地観測を実施し,平成8年9月に来襲した台風17号による港内副振動の特性を数値解析の結果とあわせて明らかにした. 3.港内副振動を励起するような2次長周期波を想定し,岸壁からの反射を考慮した係留浮体の動揺解析を,開発したBoussinesq方程式モデルを用いて行った.その結果,浮体を置かない状態での岸壁付近での長周期波については,相対水深が小さいときには長周期波に及ぼす入・反射波成分間の非線形干渉項の影響は小さく,入・反射それぞれの方向の波群に拘束される長周期波の単純な重ね合わせで表すことができるが,相対水深が大きくなると非線形干渉項が時間波形に対しては長周期波を打ち消すように働き、空間的に分離した長周期波に比べて時間波形の振幅は小さく現れることが明らかになった.また,岸壁前面の係留浮体に対しては,2次長周期波の回折散乱に伴う長周期変動漂流力に及ぼす岸壁境界の影響は小さく浮体の動揺解析に際して実用的には無視できるものの,動揺,特にswayモードに伴うradiation力には岸壁境界の有無が大きく影響し,浮体と岸壁間の距離により浮体の長周期動揺特性が変化することが明らかになった.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)