貯水池の流入量予測のための階層型ニューラル・ネットワークの研究
Project/Area Number |
08650600
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
長尾 正志 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70027225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄 建治郎 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (40283478)
鈴木 正人 岐阜工業高等専門学校, 工学部, 助教授 (20236003)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 流入量予測 / 渇水 / 水文時系列 / 情報量基準 / 貯水池 / フィードバック |
Research Abstract |
貯水池への流入量の予測は貯水池操作の基礎となる。ここでは、階層型ニューラルネットワークによる、牧尾ダムでの日流入量予測をAICやMDLの情報量基準や、フィードバックなどを勘案して、実証的に研究した。目的変数は牧尾ダムの翌日またはその次の日までの日流量とし、説明変数は牧尾ダムの2日前での日流量および同ダム上流の王滝、三浦ダムのそれぞれ2日前までの日雨量とした。変量の基準化には、日流量については対数正規分布の非超過確率を、日雨量については、0を除外した指数分布の非超過確率を使用した。 手法的には、バックプロパゲーション法により、入力層、中間層、出力層をそれぞれ単層とした構造のモデルで、中間層のユニット数の選定によって、最適な構造を選択した。最終的な判定は、観測値と予測値の間の相関係数や時間的対応によった。得られた成果は多いが、そのうちの主要なものは以下のようである。 1)情報量の評価基準の特徴は以下のようである。MDLは、自由度と誤差分散の両方がデータ数と関係するので、比較的簡単な構造を選ぶ。AICは、自由度の項がデータ数と無関係なので、MDLと同等かまたは複雑な構造を選ぶ。2)データ数とこれらの評価基準の関係としては、データ数が少ないときにはAICを、多いときにはMDLを使うほうが良いようである。3)時系列情報を複数同時に予測する場合には、フィードバック効果の見られるケースとそれほど明確でないケースがあった。効果がみられたのは、データの自己相関性の高く、学習データの平均値より大きな平均値の年の予測であった。4)フィードバックモデルで、中間層を雨量と流量の情報で分離した場合と分離しない場合を比較したが、分離しない方がよいという結果となった。5)パラメータ常数を選定する学習過程において焼き鈍しの効果を調べたが、観測誤差などの影響を受けて、その効果は認められなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)