Project/Area Number |
08650650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
岩堀 恵祐 静岡県立大学, 生活健康科学研究科, 助教授 (40183199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 正憲 大阪大学, 工学部, 教授 (70029289)
宮田 直幸 静岡県立大学, 生活健康科学研究科, 助手 (20285191)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 活性汚泥処理障害 / スカム / Nocardia amarae / ポリクロナール抗体 / 交差反応性試験 / ELISA法 / ミュール酸 |
Research Abstract |
継代保存しているNocardia amarae純粋菌株をMS培地で大量培養し、生理食塩水で遠心・洗浄してから、菌体濃縮装置で濃縮し、凍結乾燥装置で粉末菌体を作製した。また、N. amarae由来のスカムを実下水処理場最終沈殿池より大量に採取し、同様操作で粉末スカムを作製した。両粉末を抗原としてウサギの耳静脈に注射し、10〜15日ごとに血清中の抗体価をELISA法で測定したところ、両血清とも抗体価の上昇を確認できた。この上昇が停止した時点で全採血を行い、血清を分離・精製してポリクロナール抗体を作製した。次に、N. amaraeとスカム、Rhodococcus spp.(スカム原因微生物と報告されている)による交差反応性試験を行ったところ、両抗体ともRhodococcus spp.とはほとんど交差反応を示さなかったが、スカムとN. amaraeでは非特異反応の傾向がみられた。したがって、本研究で作製した抗体は、N. amarae由来の異常発泡・スカム生成の定量化に適用可能であると判断された。さらに、N. amarae純粋菌株の培養フェイズごとに、ELISA法、オクタデカン培地による生菌数、BATH法による疎水性、ミコール酸含量、発泡試験を測定したところ、(1)対数増殖期では疎水性が高く、気液界面への付着が生じやすい、(2)培養フェーズにかかわらず、ミコール酸の分子種はあまり変化しなかったが、その量は増加する、(3) ELISA法と生菌数には有意な相関関係があることがわかった。ELISA法はN. amaraeの生菌と死菌を区別なく測定するが、気液界面への付着は必ずしも生菌のみであるとは限らないので、生菌数測定では過小評価する可能性の高い界面付着特性も考慮できる利点がある。したがって、ELISA法を用いた迅速なBiomass evaluationにより、高粘性発泡・スカム生成を事前に検出あるいは診断できる可能性が高いことが示唆された。
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