Project/Area Number |
08650721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
友清 貴和 鹿児島大学, 工学部, 教授 (70150539)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1996: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | パブリックアート / 景観 / 街づくり / 認知度 |
Research Abstract |
本研究は、パブリック・アート等の設置による都市景観の積極的な演出が、街づくりにどのような影響を与えているのか知見を得ようとしたものである。認知度調査Iでは、住民がパプリックアートを見るとき視野に入る「パブリックアートとその周辺の背景」を認知して、その設置場所まで答えることができた人を正確な認知とし、地図上の場所を間違えた人は誤認に分類した。これに対して、認知度調査IIでは、パプリックアート単体を見せ、画像処理した背景の中から、背景を正しく選択した人を正確な認知とし、パブリックアート単体を知っていると答えても、本来の背景を正しく選択できなかった場合、誤認の範疇に分類した。これらの分析・考察の結果、街づくり事業の一環として近年設置されたパブリックアートは、評価が大きく2分されることが分かった。すなわち、人通りが多く目に付く場所にあり、かつ通りの邪魔にならない大型のパブリックアートは、認知度も高くかなり積極的に評価されている。しかし、客観的に見れば周辺の緑地など環境とマッチしていると判断しても、人通りが少なく目に付かない場所に設置されたり、小型で抽象的なパブリックアートは、認知度も低く評価も低い。また住民には、鹿児島の地域性や歴史性を象徴する具象像が好まれやすく、景観演出のために設置された抽象像はあまり好まれない傾向にある。このことは、鹿児島の住民の市民性や県民性を示していると判断される。以上の結果から、パブリックアートの設置という景観演出による街づくりは、どのような作品を・どのような人が集う場所で・どのような周辺環境や景観の中に設置するかで、住民の評価や行政投資効果が大きく異なることが分かった。住民のパブリーックアートに対する認知度の高さだけで、街づくりの効果と評価の指標にするのは、やや危険性も伴うが、本研究の成果は今後の街づくり行政に活用できるものと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)